コウメイ:医学部3年生から勉強の仕方について質問をいただきました。
現在、CBTレベルの総合試験を1週間後に控えています。 1度過去問3年分をざっと解いて、選択肢は選べるようになりましたので、次に1つ1つの問題について疾患をノートにまとめています。
私はこの段階の作業が非常に苦手です。1問につき長いと1時間がかかります。疾患が思い出せなくて教科書を読み返して、「概念、診断、治療」をまとめることが作業のようになってしまいますし、自分の言葉で書いているつもりですが結局写しているだけになっている気がしています。
あとで見直すときのことを考えるとどうしても内容が増え、結局時間ばかりがすぎて本末転倒になっています。何かアドバイスを頂けると本当に嬉しいです。
1)過去問3年分の選択肢を選べるようになる
現在、色々なところで病態生理の重要性について言われています。それを意識しすぎるあまり1問にかなりの時間をかけてしまう場合がありますが、それはそれで問題です。1問に時間をかけるということは、他の問題を全く勉強していないことを意味します。医師国家試験の問題で高得点をとることができません。バランスよく勉強することが大切です。
勉強の初めのうちは病態生理を意識しすぎず、まずは過去問の選択肢を選ぶことができるというのも大切です。
2)全ての問題をノートにまとめる必要はない
「1つ1つの問題について疾患をノートにまとめています」とのことですが、そこまですべきかは悩ましいところです。自分の言葉で書くのならいいのですが、ただ写しては意味がありません。
正確に言えば書くことで記憶の定着率は上がるでしょう。しかし、書くという作業は非常に時間がかかります。記憶の定着率は時間あたりで考えなければいけません。教科書の丸写しになるなら無理にノートに書かなくていいです。その分時間が余りますので、何度も何度も何度も教科書を読むようにしましょう。この方が時間あたりの記憶の定着率はよいと思います。
私は大事な部分は10回〜20回は読んでいます。
3)覚えられない部分かつ覚えられれば得点につながる部分をノートにまとめる
教科書を読んだ上でどうしても覚えられない部分かつ覚えられれば得点につながる部分のみノートにまとめるようにしましょう。この覚えられれば得点につながる部分というのが大切です。
基本的に「概念、診断、治療、プラスα」をまとめるのですが、理解している部分は書く意味はありません。概念、診断が分かっていれば治療やプラスαのみの部分でOKです。まとめるときは、教科書の丸写しではなく、できるだけ短い言葉で自分の言葉に置き換えるとよりよいです。
以上を参考に、「教科書を読む」ことと「ノートにまとめる」ことをバランスよくしてみるとよいでしょう。
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