レジデントのためのこれだけ心電図【無料ダウンロードあり】

この度、心電図の本を新たに出版することになりました。2015年に看護師さん向けに「モニター心電図」を出版しましたが、今度は主に医大生、初期研修医、(心電図が苦手な)後期研修医、(ICU・CCU・循環器科病棟の)看護師さん向けの内容になっています。

 

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※いずれも送料無料です。定価は4,000円(税別)です。

講義系参考書と辞書系参考書

参考書は大きく講義系と辞書系に分かれます。講義系参考書は特に大事なことが書いてあり、読みやすく通読するのに向いています。ただし、初学者向けのことが多いので、細かい内容や例外は書かれていないことがあります。一方、辞書系参考書は細かい内容も書いてありますが、その分やや読みにくいです。通読するというより、分からないことがあった場合に調べるというのが用途になります。ある程度勉強していないと使いこなすことはできません。

医学に限らず(受験などもそうですが)、何かを効率よく勉強するときはこれらの参考書を使いわけることが大切です。心電図のことをあまり知らない状態で辞書系参考書を読んでも、よく分からず、挫折するだけです。まずは講義系参考書を読むことをお勧めします。

心電図の本は色々ありますが、辞書系のものが多く講義系のものはあまり存在しません。そのため、心電図は初学者にとっては中々勉強しずらいのが現状かと思われます。そこで、辞書系参考書を読めるようになるための講義系参考書を出版することになりました。具体的な内容は以下の通りです。

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本書の目次

第1章 心電図を読む前に知っておくべきこと
1.1 お勧めしない勉強法
1.2 心電図は覚えるのか? それとも考えるのか?
1.3 心電図は2段階で読む
1.4 正常な心電図
1.5 刺激伝導系
1.6 P波とQRS波の意味
コラム 「心電図はなぜP波から始まるのか?」

第2章 超緊急な不整脈
2.1 心室細動
2.2 心室頻拍
2.3 心静止
2.4 無脈性電気活動(PEA)
2.5 除細動の適応
2.6 AEDの使い方
コラム 「AHAガイドライン」「BLS・ACLS」「死亡確認の方法と道具」

第3章 緊急な不整脈
3.1 房室ブロックの基礎知識
3.2 第3度房室ブロック
3.3 第2度房室ブロック
3.4 洞不全症候群
3.5 心房細動
3.6 心房粗動
3.7 発作性上室頻拍
コラム 「ブロックは分類ではなく病態を理解する」「ペースメーカー心電図」「洞不全症候群の予後」「前もってシミュレーションをしておこう」「覚えなくてよいが、学習済みである必要はある」

第4章 経過観察でよい不整脈
4.1 洞性頻脈
4.2 洞性徐脈
4.3 心室期外収縮
4.4 上室期外収縮
4.5 アーチファクト
コラム 「タキってる?」「心拍数と脈拍数との違い」

第5章 不整脈アドバンス
5.1 心拍数の求め方
5.2 心拍数=300÷マスの数で計算できる理由
5.3 上室性と心室性のQRS幅の違い
5.4 第2度房室ブロックの分類
5.5 Wenckebach型房室ブロック
5.6 第1度房室ブロック
5.7 洞不全症候群の分類
コラム 「心拍数は暗記ではなく自分で導く」「WenchbachとMobitz」「心電図の正常値はどこまで覚えるべきか?」

第6章 虚血性心疾患
6.1 心電図の縦軸の意味
6.2 等電位線と小文字の意味
6.3 QRS波のバリエーション
6.4 誘導とは
6.5 心筋梗塞の心電図の見方
6.6 時間経過による波形の変化
6.7 どの誘導で異常が見られるか
6.8 前壁中隔梗塞
6.9 側壁梗塞
6.10 下壁梗塞
6.11 後壁梗塞
6.12 右室梗塞
6.13 ミラーイメージについて
6.14 狭心症の心電図の見方
6.15 ST低下の形
6.16 不安定狭心症
6.17 運動負荷心電図
6.18 冠攣縮狭心症
コラム 「手首、足首が使えない!!」「心筋梗塞でなぜ死ぬのか?」「aVRの役割は?」「心筋梗塞の心電図のバリエーション」「99%狭窄とは?」「過去の心電図と比べる」 

第7章 丁寧に見る心電図
7.1 肺血栓塞栓症
7.2 Brugada症候群
7.3 QT延長症候群
7.4 Torsades de pointes
7.5 WPW症候群
7.6 洞調律
7.7 たこつぼ心筋症
7.8 心膜炎・心筋炎
7.9 早期再分極症候群
7.10ジギタリス効果
7.11 脚ブロックの病態
7.12 2枝ブロック
7.13 3枝ブロック
7.14 脚ブロックの心電図
7.15 電解質異常
コラム 「WPW症候群で必ず頻脈になるの?」「もっと理解を深めたい人へ」

第8章 複数の疾患を考える心電図
8.1 軸偏位
8.2 電気軸の求め方
8.3 回転異常
8.4 低電位差
8.5 高電位差
8.6 左室肥大
8.7 右室肥大
8.8 心房拡大
コラム 「本によって正常値が異なる」「具体的な角度が気になる方へ」

第9章 系統的な読み方と鑑別診断
0. パターン認識
1. 心拍数
2. 調律
3. 軸偏位
4. 回転異常
5. P波
6. QRS波
7. ST変化
8. T波
9. PQ時間、QT時間
10. 最後に

以上、全227ページで価格は4,000円(税別)となっております。
※学生にとってはやや高いかもしれませんが、私の意見で決められるものではないのでご了承ください。無駄な飲み会にお金を使うことを考えれば安いでしょう。

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本書を読むと理解できること

本書を読むと以下のことを理解することができます。

絶対に理解すべき内容

以下は誰であろうが絶対に学ぶべき内容です。もし分からない内容があれば、(お勧めは本書ですが)他書でもよいのできちんと勉強することが必要です。

  • 心停止になる心電図は?・・・本書p25
  • 心停止と心静止の違いは?・・・本書p25
  • 心静止の原因は?・・・本書p26
  • 除細動器の適応は?・・・本書p32
  • PEAとは?・・・本書p29
  • 第3度房室ブロックの特徴は?対応は?・・・本書p33
  • 心房細動の特徴は?対応は?・・・本書p56
  • ST上昇ってどこが上昇しているのですか?(何となくこの辺ではダメです)・・・本書p115
  • 異常Q波の異常とは?・・・本書p117
  • ST低下があれば狭心症?・・・本書p137
  • 運動負荷心電図の適応は?(狭心症全てではありません)・・・本書p145
  • WPW症候群の発作性上室頻拍にはβ遮断薬とCa拮抗薬は禁忌?・・・本書p161
  • WPW症候群が原因の心房細動とWPW症候群が原因でない心房細動の見分け方は?(心房細動になった場合の見分け方です)・・・本書p162
  • 左脚ブロックも右脚ブロックも重症度には差がない?・・・本書p172
  • 3枝ブロックとは右脚、左脚前肢、左脚後肢すべてがブロックされた状態?・・・本書p175
  • 第1度房室ブロックで注意すべき場合は?・・・本書p175

理解しておくべき内容

以下の内容は必須ではありませんが、学んでおくべきでしょう( 後期研修医以降は必須です)。

  • 心室細動と心室頻拍の違いは?・・・本書p19
  • 房室ブロックとは?(分類ではなくそもそも房室ブロックとは?)・・・本書p38
  • 第2度房室ブロックとは?(Wenchbach型、MobitzⅡ型とかの分類ではなく、そもそも第2度房室ブロックとは何か?)・・・本書p48
  • 心房粗動と心房細動の最も特徴的な違いは?・・・本書p61
  • なぜ第2度房室ブロックをWenchbach型、MobitzⅡ型に分類するのか?・・・本書p96
  • 洞性頻脈の原因は?・・・本書p71
  • 心拍数の求め方?・・・本書p87
  • 12誘導心電図のマス目の意味・・・本書p102
  • QRS波の名前の付け方は?(P波の次がQ波ではありません)・・・本書p105
  • 電極を自分で付けられますか?・・・本書p108
  • 誘導をまとまりに分類できますか?(例:Ⅱ、Ⅲ、aVFでひとつのまとまり)・・・本書p119
  • ミラーイメージとは?・・・本書p129
  • 不安定狭心症が起こる機序は?・・・本書p142
  • 洞調律とは?(P波が見られるとかRR間隔が整だけでは不十分)・・・本書p163
  • 早期再分極症候群とは?・・・本書p168
  • なぜ電気軸を求める必要があるのか?・・・本書p186
  • 電気軸の求め方は?・・・本書p188
  • 回転異常とは?・・・本書p196

【実際の症例】

実際の症例を見ながら考えていきましょう。自信を持って解答できますか?

症例1. 1時間前に胸痛を主訴に来院された患者です。心電図で以下の所見がありました。鑑別は何ですか?

  • 心拍数 60/分、洞調律、軸偏位なし、V1でややwideなQSパターン、V6でややwideなR波・・・本書p172

症例2. 70歳の女性です。めまいを主訴に来院されたました。頭部CT・MRIは異常ありません。心電図で以下の所見がありました。帰宅可能でしょうか?

  • 心拍数 80/分、洞調律、左軸偏位、明らかなST変化なし、右脚ブロック、PQ間隔 0.2秒・・・本書p180

※上記の内容全てに答えられる方は本書を買う必要はありません。

医大生、初期研修医、後期研修医、看護師の皆様へ

次は職業別にコメントさせていただきます。

医大生

「心電図はめちゃくちゃ得意」「数冊は心電図の本を読んだことがある」「研修医よりも読む自信がある!!」という方以外は基本的に全ての医大生に読んでいただきたいです。

医大生が勉強をする上で大事なのは他の教科とのバランスです。ある教科が非常に得意でも、苦手な教科があれば卒業できないし、医師国家試験にも合格することができません。一方、(過去の私もそうですが)医大生は完璧主義な方が多いかもしれません。心電図を勉強するなら分厚い本を読破してやろうと思われるいる方もいるでしょう。しかし、お勧めしません。おそらく挫折します。仮に最後まで読めたとして、おそらく最初の方の内容は忘れているし、何より他の教科の勉強ができません。医大生にとってよい勉強の仕方とは思いません。

本書を1冊読めば大事な部分が短時間で理解できるので、他の教科もバランスよく勉強することができます。

初期研修医

「研修病院でみっちり教えてもらいました」「心電図の有名な本はほぼ読みました」「ERで適切に心電図を判断しています」という研修医以外はお勧めです。学生と違って研修医なら少なくとも1冊は心電図の本を持っているかと思います。本書より詳しい本(辞書系参考書)を持っているかもしれませんが、その本をきちんと読めていますか?買ってはみたものの結局読んでいなかったりしませんか?

本書は講義形式の内容となっているので、通読することが可能です。早い方なら1週間もあれば通読できるでしょう。読み終わる頃には結構力がつき、元々持っていた難しい内容の本も読めるようになっているはずです。ぜひ、本書を読んでから他の難しい本に挑戦してみることをお勧めします。

後期研修医

初期研修医のうちは正直心電図が詳しく読めなくても、指導医の先生がついているので、何事もなく研修を終了できたかもしれません。しかし、後期研修医は初期研修医ほど指導医がつきません。自分で責任を持って心電図を判断しなければいけないことが多くなります。もし、初期研修医を終えているのに、心電図がイマイチ分からない場合、根本的な勉強法が間違っている可能性がありますので、ぜひ本書で勉強してみることをお勧めします。そうすれば難しい本も理解できるようになるでしょう。

看護師さん

看護師さん向けには2015年に「モニター心電図」を出版しました。ICUやCCU、循環器病棟以外の看護師さんには「モニター心電図」をお勧めします。「モニター心電図」は主に看護師さん向けに書きましたので、ドクターコールについて詳しく記載があります。本書は主に医大生・研修医向けですのでドクターコールの仕方の記載はありません。

内容もやや難しいかもしれません。勉強するための本は詳しければ良いというものでもありません。同じ時間でより難しい本を読めればいいのですが、難しい本というのは読むのに時間がかかります。看護師さん(だけに限った話ではありませんが)は色々と忙しいです。薬や、輸液、各科の疾患、退院支援などについても勉強しなければいけないですよね?心電図の勉強だけをするのは中々難しいと思います。そのような状況を考えると本書は適切とは言えません。

どちらを買おうか迷っている方は本書(4,000円)を買うよりも、「モニター心電図」と「輸液のキホン」の2冊(計3,000円)を買うことをお勧めします。価格的にもその方がお勧めです。上記で勉強していただいた上でもっと詳しい内容が知りたいという方は読んでいただければ幸いです。

看護の現場ですぐに役立つモニター心電図  

看護の現場ですぐに役立つ 「輸液」のキホン

大事なのは完璧ではなく優先順位

本書のタイトルは「これだけ」心電図です。「これだけ」とか「大事なとこだけ」聞くと、「いやいや、そんな部分的な勉強ではダメでしょう」「細かいところや例外もきちんと学ぶべき」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。(昔の私もそうでしたが)医大生は完璧主義の方が多いのでそう思われている方が多いかもしれません。

お気持ちは分かります。しかし、心電図を完璧に理解するのは無理です。少なくとも年単位で学ばなければいけないでしょう。そして、「完璧にしなければいけない」と思っておきながら、「大事なとこすら」理解できていないのが実状かもしれません。それでは意味がありません。

実際の医療を行う際、心電図に限ったことではありませんが、患者に害を与えない最低限の知識を身につけておく必要があります。つまり、勉強すべきことと勉強しなくてもよいことの区別をつけ、優先度を意識し勉強することが大切です。しかし、自分では何が優先かを判断するのは難しいです。本書は優先して勉強すべき内容から説明してありますので、1ページから順に読むだけで、優先順位の高い内容を学ぶことができます。

正しい努力

心電図の勉強に限らず、勉強そのものや、スポーツなどもそうですが、「正しい」努力をすることが大切です。私は趣味でテニスをするのですが、私より長年テニスをしていても、上手くない方がいらっしゃいます。その方に共通しているのはフォームが正しくないということです。正しくないフォームでいくら一生懸命練習しても上手くなることはありません。

心電図の勉強も同じです。正しくない方法で勉強しても中々読めるようにはなりません。本書を一読していただければ、今までより正しく・効率よく心電図の勉強ができるはずです。その上でより難しい本にも挑戦し知識を深めてみてください。

以上、きっと皆様のお役に立つ内容と自負しております。ぜひ、本書で勉強していただければ幸いです。

 

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