本ブログ(コウメイ塾)についてと自己紹介

そんなの解説じゃねーよ

コウメイ:国試の過去問集で勉強していて以下のような解説を見たことありませんか?

国試の過去問より
【問題】
母乳より牛乳に多く含まれるのはどれか。3つ選べ。

  1. 乳糖
  2. カゼイン
  3. カルシウム
  4. ビタミンK

【正解】c、d、e
【解説】

鉄:母乳に多い
乳糖:母乳に多い
カゼイン:牛乳に多い
カルシウム:牛乳に多い
ビタミンK:牛乳に多い

 

コウメイ:「◯◯に多い」の◯◯を母乳と牛乳にしただけって・・。ふざけているんでしょうか。少なくとも本気で考えた解説とは思えません。私ならこのように解説します。

コウメイの解説

母乳と牛乳の栄養について

鉄:母乳 > 牛乳

「鉄は母乳に多い」と覚えるより、「牛乳に少ない」と覚えましょう。牛乳には鉄が少なく、吸収も悪いです。なぜこんなことを覚えるのかというと、牛乳メインの栄養では鉄欠乏性貧血になる可能性があるからです。

もし赤ちゃんで(軽度の)鉄欠乏性貧血があったとき
「お母さん大変です!!鉄欠乏性貧血です。すぐに検査、検査、検査〜」
と必要以上に心配させないよう注意してください。食事の内容をよく聞いてみましょう。

乳糖:母乳 > 牛乳

乳糖は赤ちゃんにとって貴重なエネルギー源です。「母乳ではエネルギーが足りなくなるので牛乳を飲みましょう」なんて聞いたことないですよね。母乳には乳糖が豊富です。

カゼイン:母乳 < 牛

カゼインは牛乳に多い。
カゼインは牛乳に多い。
カゼインは牛乳に多い。

こんなのを丸暗記しても意味ありません。そもそもカゼインって何か考えましょう。カゼインとは蛋白質であり、牛乳の白い部分であり、蛋白質の8割を占めます。カゼインがないと牛乳はこんな感じになります。

牛乳-カゼイン

 

医学というよりは一般常識ですね。知らなかった方も、もう忘れないと思います。

 

カルシウム:母乳 < 牛乳

牛乳といえばカルシウムが多い飲み物というのは誰もが知っていることだと思います。

 

ビタミンK:母乳 < 牛

ビタミンKは牛乳に多い、というよりビタミンKは母乳に少ないと覚えましょう。これは非常に重要な事項です。ビタミンKが少ないと凝固因子を作ることができず、頭蓋内出血が起こりやすくなってしまいます。そうなる前に対処が必要です。具体的には ビタミンKのシロップを飲ませます。

ビタミンK

母乳は基本的に万能なのですが、これだけが弱点です。非常に重要な事項ですので知らなかった方は覚えておきましょう。

丸暗記していた方はぜひ今回のように理解してみてください。

 

いかがでしたか?たとえ、数値の大小関係や疫学、統計のような覚えるしかない問題でも、何かしら意味を持たせたり写真を加えたりして、読者の記憶に残るようにするのが良い解説だと思います。本ブログではこのような解説を心がけています。

 

ブログを始めた理由

問題の解説をしていて自己紹介が遅くなりました。コウメイ塾を運営しておりますコウメイと申します。第104回医師国家試験に必修97%、一般90%、臨床93%で合格し、2012年3月に初期研修を終了しました。

その後、あるきっかけがあり国試の過去問集を見たのですが、改めて読んでみるとけっこう解説がテキトーだなぁという印象を受けました。

各科の医師が自分の経験を踏まえきちんと解説している問題もあるのですが、学生がイヤーノート等を見ながらテキトーに書いているんじゃないかという問題も多数見られます(本人がどういう意思で書いているかは分かりませんが、内容としてはテキトーです)。

そんな状況を打破したい、きちんとした解説を学生に伝えたいと思い、2012年10月にブログをスタートしました。皆さん一緒に医師国家試験合格を目指しましょう。