眼窩吹き抜け骨折とHess試験(12/18)

最終確認日:2017/07/28 最終更新日:2017/07/28

コウメイ:今回は眼窩吹き抜け骨折について勉強していきます。

 

下壁が折れやすい

ポイントは窩壁は上下左右ありますが、下壁が折れやすいということです。そこに下直筋がはまることが多く、上を向けなくなります。その結果、上を向いた時に複視が起きます。以上を頭にいれ、早速問題を見ていきましょう。

【第100回医師国家試験A13】

医師国家試験100A13 医師国家試験100A13画像

 

眼にボールが当たった人が上を向けなくなっています。眼窩吹き抜け骨折が考えられます。

 

【第102回医師国家試験A48】

医師国家試験102A48

 

吹き抜け骨折が考えられるので、先程の問題のように上を向けない可能性があります。それを確認しましょう。実際に、眼球運動検査をすると上を向けないと思いますが、カルテには何て書きましょうか?

「上を向けない」と書くのはいいのですが、後で見直したり、他の人が見た時に「どのくらい」上を向けないか気になりますよね。

「めちゃくちゃ上を向けない」とか「ほんのちょっと上を向けない」と書くのも分かりづらいです。そこで客観的な検査が必要になってきます。それが次の問題です。

 

Hess試験

【第107回医師国家試験G49】

医師国家試験107G49

 

正解はbのHess赤緑試験です。赤緑は言わずにHess試験と呼ばれることの方が多いです。このHess試験ですが、やり方はちょっと難しいので気にしなくていいです。それよりどのような結果かが大事です。Hess試験を行うと下のような結果が返ってきます。

HESS試験

 

これは簡単に言うと、眼の動きをプロットしたものです。上下左右を見てもらい、眼の動いた範囲をプロットします。

特に外側の線に注目しましょう。この図では右眼の上の方の線が左眼に比べ低いですね。つまり、右眼はあまり上を向けないことが分かります。これがHess試験です。

※視力検査のときに行うことがある、「赤と緑の文字のどちらが見やすいか」という検査とは別物です。

以上、眼窩吹き抜け骨折について説明しました。次回は白内障につてい説明します。