老眼、ドライアイ(16/18)

最終確認日:2017/07/28 最終更新日:2017/07/28

コウメイ:今回は老眼、ドライアイについて説明していきます。中年の方で「文字がみえにくい」、「異物感がある」、「眼が痛い」、「頭重感」などの症状が慢性的にあった場合は老眼、ドライアイの可能性が高いです。

 

老眼の起こる機序

老眼とは近くが見づらい眼のことですが、なぜ歳をとると近くが見づらくなるのでしょうか?

人間の眼は水晶体によってピントを調節しています。水晶体が薄いと遠く(遠点)を、厚いと近く(近点)を見ることができます。厚くするには筋肉の収縮が必要で、筋肉が収縮しないときは薄くなります。

つまり、もともとは遠くにピントがあっており、筋肉の力で近くにピントを合わせています。

ピント調節

 

この調節の幅を調節力と言います。眼に限らず歳と伴に筋肉は衰えていきますので、水晶体を厚くすることができなくなり(調節力が下がり)、近くにピントが合わなくなります。これが老眼です。以上を頭にいれ、過去問を見ていきましょう。

老眼の機序

 

老眼の検査

【第106回医師国家試験D50】

医師国家試験106D50

 

中年の方が「文字の見づらさ」を訴えていますので、老眼かドライアイの可能性が高いです。ですので、aの調節検査が必要です。調節検査とはどれだけ近くで文字を読むことができるかの検査です。

皆さんは私のブログをパソコンかスマホで見ていると思いますが、もっと近づいて見てみてください。どこかで文字がぼやけるはずです。その限界が近点になり、近点を測定するのが調節検査です。

以上で正解の選択肢の解説は終わりですが、他の選択肢もきちんと見ていきましょう。

仮性同色表

aの仮性同色表とは下のようなものです。

仮性同色表

 

数字が書いてありますが読めますか?これが読めない場合、色覚異常の可能性がありますので精査が必要です。

動的量的視野検査

cの動的量的視野検査とはいつも見ている視野検査のことです。

視覚誘発電位

dの視覚誘発電位とは視神経〜後頭葉の異常を調べる検査でしたね。下の写真のように、後頭葉に電極を付けて電位を調べます。

視覚誘発電位

引用:筑波大学附属病院

HESS赤緑試験

eのHESS赤緑試験は眼の動きを紙にプロットする検査でした。

HESS試験

 

このように、正解以外の選択肢もきちんと確認するのがよい勉強です。他の問題も同様に見ていきましょう。

 

ドライアイの原因

【105A36】

医師国家試験105A36

 

中年の女性が慢性の眼精疲労を主訴に来院しています。老眼かドライアイが考えられます。ドライアイは加齢が原因の場合もありますが、選択肢bのSjogrenの可能性もありますので精査が必要です。

以上で問題の解説は終わりですが、まだ次の問題に移ってはいけません。

 

正解以外の選択肢もきちんと学ぶ

今回はSjogren症候群が正解でしたが、「Reiter症候群」「Stturge-Weber症候群」「von Recklinghausen病」「Wilson病」がそれぞれどのような病気か知っていますか?

分からない場合、きちんと教科書で調べてみましょう。yera noteではありませんよ。必ず教科書を読むようにしてください。お勧めはSTEP内科学です。year noteはきちんと教科書で調べた後、ど忘れした場合に利用してください。

 

老眼の治療

【104A56】

医師国家試験104A56

 

中年の方が眼の圧迫感を訴えていますので老眼かドライアイです。Schirmerテストでは左右ともに10mmですので悪くはないですね。

※今「Schirmerテストの正常値っていくらだっけ?」と思われた方はいますぐ調べてみましょう。疑問に思ったときすぐに調べると、国試合格の可能性が上がっていきます。

となると、老眼の可能性が高くなります。治療は眼鏡です。眼鏡は眼鏡でも、近くを見るための眼鏡なので近用眼鏡を用います。いわゆる老眼鏡のことです。

遠用眼鏡

dの遠用眼鏡とは皆さんがかけている普通の眼鏡のことです。

β遮断薬点眼

bのβ遮断薬点眼は眼圧を下げる目薬で緑内障に使います。

トロピカミド

cのトロピカミド点眼は散瞳薬のことで眼科医が眼底を詳しく調べるときに使う、主に検査用の目薬です。

このように、正解以外の選択肢についてもきちんと勉強していくのが大切です。今回は以上で終わりです。お疲れ様でした(^_^)