コウメイ:今回は下肢静脈瘤の治療を例に、勉強の原則について説明します。まずは国試の過去問を見てみましょう。
医師国家試験103D53
44歳の女性。両下腿の静脈怒張と色素沈着とを主訴に来院した。7年前、第2子出産後から下肢の静脈怒張に気付いていた。2年前から色素沈着を伴うようになり疲れやすくなった。実家が美容院を経営し、週に3日手伝っている。身長150 cm、体重62 kg。脈拍72/分、整。血圧122/74 mmHg。両下腿の表在静脈の拡張と蛇行とを認め、茶褐色の色素沈着と硬結とを認める。仰臥位で下肢を挙上すると表在静脈は虚脱する。虚脱させた状態で大腿上部を圧迫し、起立させても静脈の拡張はない。
対応として誤っているのはどれか。
a 下肢挙上
b 硬化療法
c 静脈抜去術
d 抗凝固薬投与
e 弾性ストッキング着用
正解(クリック)
目次
1)できるだけ画像や動画を見るようにしよう
診断は一次静脈瘤(表在静脈の弁機能不全)で、硬化療法は治療のひとつです。硬化療法ってどんなことをするかイメージできますか?
治療に限らず検査、治療、所見など何でもそうですが、イメージしづらい単語は記憶に残りづらく、自信を持って選択することができません。できるだけ実際の画像や動画を見るようにしましょう。こちらがそうです。
2)デメリットは時間がかかること 〜自分がしなくてよいことはしない〜
実際の画像や動画を見ることは非常にタメになるのですが、適切な画像や動画を検索する時間がかかるのがデメリットです。問題を1問解くごとに画像を検索するようなことはしなくてよいです。
※YouYubeでくだらない動画を見る時間があるのに、国試の勉強をする時間がないと嘆いているのは問題外です。
友達と画像を教え合ったり、予備校を活用したりしてできるだけ効率よく勉強しましょう。本ブログでも医大生にとって知っておくべき画像や動画があれば随時upしていきますのでご活用ください。