固定薬疹で貼付試験(パッチテスト)を行う理由

最終確認日:2017/07/29 最終更新日:2017/07/29

コウメイ:現在、眼科を連載で解説しておりますが、皮膚科についてもお伝えしたいものがあったので記事にしたいと思います。それは、「固定薬疹で貼付試験(パッチテスト)を行う理由」です。まずは過去問を見てみましょう。

 

【第101回医師国家試験G7】

医師国家試験101G7  

医師国家試験101G7 医師国家試験101G7画像2

【正解:b】

 

ダメな解説

正解はbの貼付試験ですが、まずはダメな解説を紹介します。某問題集にはこのように書いてありました。

某問題集の解説
「固定薬疹にはスクラッチテストではなく貼付試験を行う。」

 

先程も言いましたがこれはダメな解説ですので、参考にしないでください。

まず、「固定薬疹にはスクラッチテストではなく貼付試験を行う。」というのは、「正解:b」と書いてある時点で分かります。その後、わざわざ「固定薬疹にはスクラッチテストではなく貼付試験を行う。」と書く意味はありません。

紙やインクの無駄ですし、何より皆さんがそれを読む時間が無駄になってしまいます。コウメイ塾ではこのような無駄な解説をなくし、読む価値のある有用な解説をお届けしたいと思います。では早速解説です。

 

Ⅰ型アレルギーとⅣ型アレルギーの復習

Ⅰ型アレルギーの検査としてプリックテスト、スクラッチテスト、皮内テストがあり、Ⅳ型アレルギーの検査として貼付試験(パッチテスト)があるのは大丈夫ですよね。

普通、薬の副作用と言えばⅠ型アレルギーが有名です。「抗生剤投与10分後に、気分が悪くなり、血圧低下が見られる。」などが典型的なエピソードです。分かりやすいですね。

※Ⅰ型アレルギーが何なのか、Ⅳ型アレルギーが何なのかは教科書に詳しく書いてありますので確認してください。たまに「year noteを見たのですが、詳しく書いてないので教えてください。」と言ってくる人がいますが、year noteは教科書ではありませんので、きちんとした教科書で勉強するようにしてください。教科書代をケチってgoogleで何とかしようとしている人もいますが、国試に落ちる可能性が高く、教科書代の数百倍の損害を被ることになりますので<絶対に止めましょう。ブログでは何度も言っていますがステップ内科学がお勧めです。

 

固定薬疹はⅣ型アレルギー

一方、Ⅳ型アレルギーで有名なのは金属アレルギーでしょうか。「時計や聴診器を同じ部分に長時間つけていると皮疹が起こる」というものです。分かりやすいですね。

しかし、固定薬疹は薬を内服したのにも関わらずⅣ型アレルギーが起こるのです。普通に考えれば薬は血液を介して全身に運ばれるので、全身に皮疹が生じても良さそうですが、皮膚の一部のみでⅣ型アレルギーが起こるのが特徴です。ですので、Ⅳ型アレルギーの検査である貼付試験(パッチテスト)を行います。

ただし、なぜ固定薬疹でⅣ型アレルギーが起こるかは詳しくは分かっていないと思います。しかし、皮疹を調べるとマクロファージやT細胞が関与しておりⅣ型アレルギーであるのは間違いありませんので、検査は貼付試験(パッチテスト)となります

以上が私が考える「良い解説」ですが、冒頭のダメな解説との違いが分かっていただけたでしょうか?時間のある限り、ダメな解説を無くし、良い解説を広げていきたいと考えております。