試験のための正しいノートの使い方 〜板書の丸写しは止めよう〜

コウメイ:今回は試験や受験のための正しいノートの使い方について説明します。医師国家試験に限らず他の勉強もそうですが、勉強の内容は当然重要ですが、勉強の仕方(ノートのとり方)も同じ位重要ですのでぜひ参考にしてみてください。

私が考える試験や受験のための正しいノートの使い方の重要なポイントは以下の3つです。

  • ノートに書くのは「本当に」自分が覚えたいこと
  • 書いたことは絶対に覚える(覚えるつもりがないことは書かない)
  • ノートは1冊
目次

1)ノートに書くのは「本当に」自分が覚えたいこと

ノートには自分が「本当に」覚えたいことを書きます。「何を当たり前のことを言ってるのですか?覚えたくないことなんてわざわざ書きませんよ」と思われる方もいるかもしれませんが、以下のような方をしばしば目にします。

いつもはネット講座の板書をノートに移しています。◯◯先生は板書が多くて大変なんですよ〜。よく分からないところも多々ありますが、きっと大事なことを言ってるんだと思うので、一字一句漏れ無く写しています。

このようにしている場合、ノートについてきちんと理解してません。先程も言ったように、ノートに書くのは自分が「本当に」覚えたいことです。板書をそのまま写すのではありません。

「自分が本当に覚えたいこと」と「講師が黒板に書いたこと」は明確に区別する必要があります。講師が書いた内容は確かに重要であることが多いです。しかしを全てノートにまとめる意義はありません。重要なことであれば(板書より正確に漏れなく)テキストや教科書に書いてあるのでわざわざノートに丸写しする意義はありません。

自分が本当に覚えたいことはどのようにすれば分かるか?

おそらく「自分が本当に覚えたいことが何か分からない」という方がいらっしゃでしょう。その方にまず言いたいのは、そのような状態でノートをとっても意味がありません。おそらく復習のモチベーションもなくきっと見ないでしょう。この段階では無理にノートをとる必要はありません。

ネット講座の解説を聞いたら自分の力で問題を解いてみましょう。きっと疑問が出てくるはずです。

  • 検査はなんだっけ?
  • 診断基準が思い出せない?
  • 他にも治療法があったような?
  • 合併症もあったような

このような疑問が出てきたら教科書やテキストで確認しましょう。そしてそれを自分の言葉で短くノートにまとめます。講師が書いたものをただ丸写しするのとは違い、かなり記憶に残るはずです。しかも、何度も見ようとする気持ちになります。
※より正確に言えば何度か問題を解き直し、どうしても覚えられない部分をノートにまとめます。

2)書いたことは絶対に覚える(覚えるつもりがないことは書かない)

大事なポイントの2つ目を説明します。ノートに書いたことは全てきちんと覚えましょう。覚えるために何度も何度も何度も見ましょう。当たり前のことですが、これができていない人が多いです。

一度書いただけで覚えられればいいのですが無理です。少なくとも私の周りにはそのような人はいません。何度も何度も何度も見る必要があります。

3)ノートは科目別に分けるのではなく一冊にする

以上のことをするにはノートは科目別に分けるのではなく一冊にするのがいいです。

何度も言っていますが、ノートに書くのは覚えるのが目的です。保存するのが目的ではありません。ですので、古いノートは捨てましょう。捨てるのに抵抗がある方は捨てなくても良いですが、全て暗記済みでもう見る必要がない状態にしておきましょう。以下はひとつの目安です。

前の前のノート

確実に暗記している。捨てる。

前のノート

確実に暗記している。捨ててもいいかな。

使用中のノート

毎日見る。次のノートになるまでには全て覚える。

このように「本当」に覚えたいことを一冊のノートにまとめ、何度も何度も何度も見るようにしましょう。そうすれば、病気に対するきちんとした知識が身につき、少なくとも国試合格レベルには達します。

より具体的なノートの記載例は以下の記事で説明します。

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