心電図を読むための基礎知識

コウメイ:今回は心電図を読むための基礎知識について説明していきます。

必要でない基礎知識

心電図の本を見ると初めの方に下のような説明が書いてあることがあります。

心電図_活動電位

 

はっきり言って心電図を読むのにこの知識は必要ありません。ある程度心電図を勉強し、より深く知りたい場合や、心電図の発展のためには必要な知識ですが、医大生が知らなければいけない必須の知識ではありません。少なくとも国試を解くのには必要ありません。

 

学生C:細かい知識を覚える必要がないことは分かりましたので、何を覚えればよいかぼちぼち教えてくださいよ。

 

コウメイ:そうですね。それが今回の本題でした。ただ、先程のような勉強をすると時間だけがあっという間に過ぎていき、国試の点数にはほぼプラスになりませんので強調しておきました。

それでは医大生が覚えるべき必須の知識について解説していきます。

 

正常な形と名前

コウメイ:下が正常な波形です。あまり細かいことは気にしなくていいので、これが正常であるのを頭に入れましょう。

正常心電図(始まりと終わり)

 

波にはそれぞれ名前がついています。

  • P波:小さい丸い波
  • Q波:R波の前の下向きの小さい波
  • R波:上向きの大きな波
  • S波:R波の後の下向きの小さい波
  • T波:やや大きい丸い波

覚えるべきは以上です。Q波、R波、S波はまとめてQRS波と呼ばれます。A波、B波、C波、X波、Y波、Z波などはありません。

 

刺激伝導系

コウメイ:心臓はただ収縮しているのではありません。洞結節からの命令が伝わって収縮します。この命令は適当に伝わっているのではなく、きちんとした経路(刺激伝導系)を通って伝わります。

 

刺激伝導系 

洞結節心房房室結節 ヒス束左脚・右脚プルキンエ線維心室

 

 波の意味

コウメイ:波の意味も覚えましょう。

 

学生C:波の意味ですか?何か難しそうですね。

 

コウメイ:大丈夫、簡単です。

  • P波:心房に命令が伝わり、筋が興奮し収縮する
  • QRS波:心室に命令が伝わり、筋が興奮し収縮する
  • T波:心室が再分極する

以上3つなのですが、T波はそれ程重要ではないので

  • P波:心房の収縮
  • QRS波:心室の収縮

この2つを覚えておけばOKです。

以上が心電図を読む際の必須の知識ですがいかがでしたか?そんなに難しくはないですよね。

 

やっぱり細かい基準が気になる・・

学生C:これなら僕にでも覚えられます。でもP波の高さや幅、PQ時間やQT時間などは覚えなくていいんですか?

 

コウメイ:始めから細かい正常値を気にする必要はないと思います。この時点で正常値を知っても、役に立たないしつまらないです。必要なときに必要なものを覚えていくのがよいです。

このブログを読んでいけば自然と身につくので安心してください。とりあえず今は今回の内容を理解しておけば大丈夫です。

細かい正常値を覚えるよりは、よく見る重要な心電図の勉強にとりかかる方が先です。というわけで、次回から重要な心電図の勉強を始めたいと思います。
 ⇒心電図所見は覚えない!!覚えるべきは病態。