(4) アーチファクト(ドリフト、交流障害、接触不良)

※お陰様で「これだけ心電図」の重版(第4刷)が決定しました。感謝の意とより詳しい説明のため連載で記事を書くことにしました。本記事は連載の4回目になります。途中からでも理解できますが、初めから読むことをお勧めします。

(1) お礼と連載の説明
(2) これだけ心電図は難しすぎないか?
(3) これだけ心電図は簡単すぎないか?
(4) アーチファクト(ドリフト、交流障害、接触不良)・・・本記事
(5) 発作性上室性頻拍の分類(房室回帰性頻拍、房室結節リエントリー性頻拍)
(6) WPW症候群の分類(A型、B型、C型)
(7) 心房粗動の分類(通常型、非通常型)
(8) 不整脈原性右室心筋症(イプシロン波)
(9) 心電図検定の参考書として
(10) 効率の良い心電図の勉強法(お勧めの参考書)

コウメイ:今回はアーチファクトについて少し詳しく説明します。一口にアーチファクトといっても色々あります。具体例を知っていないと「心電図検定 公式問題集&ガイド 問題5」を解くことができません。内容自体は難しくないのでサクッと名称を覚えばOKです。

アーチファクトの詳細

※公式問題集&ガイドにも心電図が載っています。

ドリフト

ドリフトは呼吸などで基線が上下に揺れるものです。

ドリフトの心電図

交流障害

交流障害は簡単に言うと何らかの電気(近くのコンセントや配線)が心電図に影響している状態です。電気(一定の周波数)が原因ですので規則的です。

交流障害の心電図

接触不良

接触不良はその名の通り、どこかで接触不良があります。皮膚と電極かもしれませんし、コネクターの部分かもしれません。

接触不良の心電図

以前、ある患者さんにモニター心電図を装着し経過を見ていたところ、心拍数が150/分になりました。しかし患者さんの状態に変化はなく、撓骨動脈での脈拍数は80/分程度でした。「何が起きているんだろう?」と考えながらモニター心電図のコネクターをさし直してみると心拍数も80/分の洞調律になりました。つまり接触不良でした。明らかに接触不良と分かる場合もありますが、意外と正常に近い波形になることもあるので注意が必要です。

以上、アーチファクトについてでした。

次回:(5) 発作性上室性頻拍の分類(房室回帰性頻拍、房室結節リエントリー性頻拍)