純音聴力検査の正しい見方 | 0デシベル(dB)は音がない?

最終確認日:2017/07/28 最終更新日:2017/07/28

コウメイ:今回は純音聴力検査について説明していきます。おそらく多くの方がデシベル(dB)について勘違いしているので必見です。 まずは問題を見てみましょう。

第107回医師国家試験C4

純音聴力検査(気道検査)の結果を示す。老人性難聴に特徴的なのはどれか。

純音聴力検査

 

学生B:②です。楽勝、楽勝!!

 

コウメイ:②で正解です。皆さんも正解することはできたと思います。しかし、おそらくデシベル(dB)について勘違いしている方が多いと思うので、詳しく説明していきます。

デシベル(dB)って?

コウメイ:デシベル(dB)って知っていますか?

 

学生B:音の大きさのことです。0dBは無音で、10dBは0dBより10大きい音、20dBは0dBより20大きい音のことです。

 

コウメイ:10大きいってどういう意味ですか?

 

学生B:10は10です。

 

コウメイ:・・・。それでは、-10dBとか-20dBってどういう意味ですか?

 

学生B:0dBより小さい音です。

 

コウメイ:先程、0dBは無音と言っていましたが、それより小さい音ってあるんですか?

 

学生B:ん〜、仏の世界にはあるかもしれません。

 

コウメイ:最近、学生B君は勉強のしすぎでお疲れのようなので私がどんどん解説していきます。

デシベルとは音の大きさ(正確にはエネルギーの大きさ)を対数で表したものです。

デシベル(dB)=20log(測定する音/基準の音)となります。基準の音とは若い健康な人が聞き取れる非常に小さな音です。

※20は定数です。20って何だ?何だ?と考えても意味はありません。

 

デシベル(dB)と音の大きさとの関係

測定する音が基準の音の10倍であれば、20×log10=20×1=20dB、基準の音の100倍であれば20×log100=20×2=40dBとなります。基準の音の1000倍であれば20×log1000=20×3=60dBとなります。デシベル(dB)が20増えると音の大きさは10倍になっているんです。

逆に測定する音が基準の音の1/10であれば、20×log(1/10)=20×(-1)=-20、基準の音の1/100であれば20×log(1/100)=20×(-2)=-40、基準の音の1/1000であれば20×log(1/1000)=20×(-3)=-60となります。デシベル(dB)が20減ると音の大きさは1/10倍になっているんです。

 

純音聴力検査の正常値、異常値

先程、「基準の音とは若い健康な人が聞き取れる限界の音」と説明しました。この音は何デシベル(dB)になるかというと20×log(基準の音/基準の音)=20×log1=20×0=0dBとなります。

基準の音=0dBであり、これが正常値になります。0dBは決して無音ではありません。

※具体的にどの位の大きさかは器械によって異なると思いますので、あまり気にしない方がいいです。

聴力に限らず正常値には幅がありますので、0dB以外は全て異常というわけではありません。15〜20dB以下であれば正常です。

純音聴力検査(正常と異常)

 

もうお気づきだとは思いますが、-10dBとか-20dBはひじょ〜〜に小さい音を聞くことができているということです。決して仏の世界の音を聞いているわけではありません。

 

老人性難聴の特徴

最後に老人性難聴について説明します。老人性難聴の特徴は特に高い音が聞き取りにくいことです。具体的に言うと、6000Hzとか8000Hzの音です。

基準の音(0dB)よりめちゃくちゃ大きくしないと聞こえません。具体的には50dB、60dB、70dBとかですね。これを純音聴力検査で表すとこのようになります。

老人性難聴

 

以上で説明は終わりですが、今回の説明を参考に他の病気の純音聴力検査も見てみてください。今までより理解が深まるはずです。今回は以上で終わりです。お疲れ様でした(^_^)