穿孔に造影剤は禁忌?2

最終確認日:2017/07/23 最終更新日:2017/07/23

コウメイ:読者の方より「大動脈解離のときに造影剤は使用してよいのか?」との質問をいただきました。

読者からの質問

大動脈解離を疑ったときに造影剤を使用しても良いのでしょうか?造影剤漏出による腹膜炎が心配です。 緊急性が高いので腹膜炎のリスクを負ってでも造影をして診断する必要性が高いということでしょうか。

 

造影剤の使用について勘違いしている方も多いので再度、詳しく説明していきますね。

消化管用造影剤と血管用造影剤

造影剤は大きくわけて2種類あります。経口用静注用です。経口用はバリウムが有名ですね。

バリウム

 

静注用(造影CT、造影MRI)はこんなのを使います。

CTの造影剤

 

静注用造影剤とバリウムとの違い

静注用造影剤とバリウムの決定的な違いは漏れてもいいか悪いかです。バリウムは消化管から漏れたらダメです。なかなか排泄されません。その場に留まり腹膜炎を起こします。ですので

消化管穿孔疑いの人にバリウムは使いません

一方、静注用の造影剤は漏れても大丈夫です。というか、漏れなくても血流に乗って全身の隅々まで行きわたります。ですので漏れるとか漏れないとかは関係ありません。どっちにしろ全身の隅々までいくのでそんなこと心配する必要はありません。

 

血管病変は造影CT

動脈瘤破裂や大動脈解離を疑った場合は必ず造影CTをとってください。単純CTとは比べ物にならないほどよく写ります。

※比較のために単純CTもとってください。

以上で終わりですが、今まで何となく造影剤は危ない、禁忌と考えていた方、どういうときはダメでどういうときは使うべきか理解できたでしょうか。経口用造影剤と静注用造影剤とを分けてよく考えてみてください。

こちらも参考になります。ぜひ読んでみてください。

穿孔に造影剤は禁忌?

穿孔に造影剤は禁忌?3