調節性内斜視の本質 〜過去問をきちんと勉強するとは?〜【107A3】

コウメイ:今回は調節性内斜視の問題です。過去に何度か出題されているため、正解率はよいのですが、「本質」を理解しているでしょうか。まずは問題を見てみましょう。

医師国家試験107A3

調節性内斜視の原因となるのはどれか。

a 遠視
b 乱視
c 眼振
d 上斜筋麻痺
e 顔面神経麻痺

目次

1)過去問の選択肢を選べるだけではきちんとした勉強とは言えない

「正解はaの遠視です。過去問で見たことがあるので楽勝です」

と思っている方。過去問を解き、正解選択肢を覚えているのはよいことです。では、ちょっと質問です。

  • 調節性内斜視とは何ですか?
  • 治療はどうしましょうか?

これを理解していなければきちんと勉強をしたとは言えません。調節性内斜視の原因だけではなく、調節性内斜視そのものについて勉強していきましょう。

2)調節性内斜視とは遠視を調節した結果である

調節性内斜視は病気そのものではなく、「遠視」をなんとか調節しようとした結果です。遠視が原因で調節性内斜視が結果です。

医師国家試験95D8_画像A_調節性内斜視の写真(裸眼)_改変
画像:医師国家試験95D8より改変

遠視って何となくよく見えそうなイメージがありますが、実はどこにもピントが合っていない眼です。何とかしてピントを合わせなければいけません。その方法が寄り目であり、正確には調節性内斜視といいます

皆さんOSCEで経験があるかと思うんですが、近くを見るときは寄り目になりますよね。寄り目にすると近くが見やすくなります。

3)調節性内斜視の治療は遠視用眼鏡

 次に調節性内斜視の治療について考えてみましょう。

「治療は目を中心に移動させる手術」ではありません。

繰り返しになりますが、調節性内斜視は寄り目になっているのが問題ではなく遠視であるのが根本的な問題です。遠視を治療する必要があります。

よって、遠視用眼鏡(プラスの度数)が治療になります。眼鏡をかけてあげるとこのように内斜視は改善します。

医師国家試験95D8_画像A_調節性内斜視の写真(裸眼)_改変
画像:医師国家試験95D8より改変
医師国家試験95D8_画像B_調節性内斜視の写真(眼鏡)_改変
画像:医師国家試験95D8より改変

以上が調節性内斜視の本質ですが、理解していただけたでしょうか。過去問を利用する際はこのようなきちんとした勉強を心がけるようにしましょう。

ただし、1問に1時間も2時間もかけていては終わりませんので、優先順位をつけたり、効率よく勉強することも重要です。こちらが参考になります。

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