意識障害のとき上部内視鏡検査はしてよいのか?

最終確認日:2017/07/23 最終更新日:2017/07/23

コウメイ:読者の方から「上部内視鏡」について質問をいただいたので回答します。まずは質問を見てみましょう。

読者からの質問

質問者:国試の過去問で質問です。

【102E69より改変】
76歳の男性、意識障害のため搬入された。アルコール性肝硬変、肝性脳症が考えられる。上部内視鏡検査、上部消化管造影はしてよいか?

質問者:解説書に「意識障害例に消化管の内視鏡検査、腸管造影は禁忌」と書いてありましたがその理由がわかりません。内視鏡検査が禁忌なのは誤嚥の恐れのためかなとも思いましたが、その防止のために前処置で筋弛緩薬を使うので違うと考えました。

 

意識障害時の上部内視鏡検査

意識障害があるときは基本的にやりません。理由は色々ありますが、質問者の考えたように誤嚥のリスクが大きいからでいいと思います。

おそらく勘違いしている部分がありますので訂正します。上部内視鏡検査のときに筋弛緩薬は使いません。使うのはキシロカイン(喉の麻酔)と抗コリン薬(胃の動きを抑える)です。

筋弛緩薬は挿管の時に使います。仮に筋弛緩薬を使っても誤嚥は防げません。むしろ声帯が閉じないので誤嚥しやすくなります。

 

意識障害時の上部消化管造影

上部消化管造影とは簡単に言うとバリウム検査です。バリウムはどうやって胃に入れるか知っていますか?

そうです、飲んでもらいます。だから意識障害のある患者にはできません。禁忌というよりはできません。これで解説は終わりです。