関節リウマチでのカルシウムの値は?

最終確認日:2017/07/26 最終更新日:2017/07/26

コウメイ:読者の方より「関節リウマチで血中カルシウム濃度はどうなるか?」との質問をいただきましたので回答します。まずは質問を見てみましょう。

読者からの質問

質問者:第81回医師国家試験B74について質問です。

問題:46歳の女性。13年前に発症した関節疾患のため入退院を繰り返している。最近撮影した両手のエックス線写真を別に示す。

(両手のエックス線尺側偏位、関節腔狭小、手根骨の破壊などみられる)

本疾患と関連がないのはどれか?3つ選べ。

  1. 関節内出血
  2. 高尿酸血症
  3.  環軸椎亜脱臼
  4. 低色素性貧血
  5. 高カルシウム血症

答え:a、b、e

解説: 急性不用性骨萎縮や白血病では高カルシウム血症となるがRAではならない。

質問者:「RAでは骨破壊があるので高カルシウム血症になるのでは?」と考えました。a~dは特に悩むことはないで省かせていただきます。よろしくお願い致します。

 

コウメイ:解説に「RAではならない」とありますがこれは解説になっていませんね。ここではきちんと考えていきます。

 

骨破壊で高カルシウム血症が起こる病気

まず、骨破壊により高カルシウム血症が起こる病気はどんなものがあるか考えてみましょう。

 

学生B:肺癌乳癌です。

 

コウメイ:そうですね、正解です。それらは関節リウマチとどう違うでしょうか?

 

肺癌・乳癌と関節リウマチとの違い

骨の大きさの違いは分かりますか?

 

学生B:関節リウマチはPIP関節などの小さい関節に好発します。癌は椎骨や大腿骨などの大きな骨にも転移し破壊します。

 

コウメイ:その通りです。進行のスピードはどうでしょうか?

 

学生B:関節リウマチは年単位でゆっくり進行します。癌は数週間~数か月単位で進行が早いです。骨転移していたらなおさらです。

 

コウメイ:そうですね。これからのことから以下のように考えることができます。

大きな骨を早く破壊するので高カルシウム血症になる。

関節リウマチ

小さな骨をゆっくり破壊するので高カルシウム血症にならない。

 

このような理由で関節リウマチでは骨破壊が起きても、高カルシウム血症にならないのだと思います。以上で解説は終わりです。