とても分かりやすいMRIの話 | まとめ

最終確認日:2017/07/18 最終更新日:2017/07/18

コウメイ:「とても分かりやすいMRIの話」シリーズの最終話です。全4話になっております。順番通りに読むことをお勧めします。

読者からの質問

 

今回は今まで勉強してきたことをもとに質問者の方の質問

  • 物質の白黒はどこまで覚えればいいのか?
  • なぜT1は解剖学的な構造、T2では病変が分かるのか?
  • 婦人科でT2を使うことが多い理由

に答えていきたいと思います。

物質の白黒はどこまで覚えればいいのか?

物質によって白黒が決まっています。とりあえず水、脂肪、空気、骨を覚えましょう。

 

学生B:はい、分かりました。

水はT1で黒、T2で白、脂肪はT1で白、T2で灰色、空気はT1で黒、T2で黒、骨はT1で黒、T2で黒
水はT1で黒、T2で白、脂肪はT1で白、T2で灰色、空気はT1で黒、T2で黒、骨はT1で黒、T2で黒
水はT1で黒、T2で白、脂肪はT1で白、T2で灰色、空気はT1で黒、T2で黒、骨はT1で黒、T2で黒

 

コウメイ:そんな呪文のように唱えても意味ないですよ。いつも言っていますが丸暗記はダメです。覚えづらいし、つまらないでしょ?きちんと理解しましょう。まずは理解しやすい水からです。

水はT2で白くなることは有名だと思います。これは水がRFパルスのエネルギーを放出しにくいからです。

※分子量が小さいものはエネルギーを放出しにくいです。逆に言えばエネルギーを放出しにくいのでT1で黒くなります。

ここが全くわからない方はおそらく第1話を適当に読んでいる可能性が高いので、もう一度よく読まれることをお勧めします。

脂肪

脂肪はT1で白くなります。つまりRFパルスのエネルギーを放出しやすいのです。勘の良いかたならこの理由が分かると思います。そうです、脂肪は分子量が大きいからです。分子量が大きい物はエネルギーを放出しやすいのです。

これは何でもそうですね。人間でも体の大きな人ほどエネルギーを放出しますし、車でも排気量の大きい物ほどエネルギーを使います。

T1で白くなることは分かりました。ではどうしてT2で黒ではなく灰色になるのですか?

このように思われている方多いのではないでしょうか。それは脂肪はプロトンの密度が高いからです。密度が高いのでエネルギーを放出しやすくてもまだエネルギーが残っているという感じですね。貯金が10万の人が9万使ったら1万しか残らないのに、貯金が1000万の人は900万使ってもまだ100万も残っているのと同じですね。

以上の理由から脂肪はT2で灰色になります。

空気、骨

そもそもプロトンとはH+ですので、空気や骨はプロトンの密度が非常に小さいです。だからT1でもT2でも黒なんです。

国試用にはこの程度理解すれば大丈夫だと思います。

 

なぜT1は解剖学的な構造、T2では病変が分かるのか?

T1はコントラストがはっきりしているため構造が分かりやすいです。T2は水が白くなりますので脳梗塞や浮腫などは分かりやすくなります。

これら以外でも病変は水を含むことが多いので、T2は病変が分かりやすいと言われることがありますが、何でもかんでも病変が分かりやすくなるわけではありません。

 

婦人科でT2を使うことが多い理由

おそらく、婦人科で扱う病気は水を含むものが多いからではないでしょうか。ぜひポリクリのときにに婦人科の先生に聞いてみてコメントください。

MRIに限らずこういった疑問点を持ち、それを解決するつもりでポリクリを回ると非常に充実したものになると思います。というか、そういうのを解決する場がポリクリだと思っています。

最後は少し寄り道にそれましたが、これでMRIのまとめは終わりです。