無効造血で血清鉄が上がる理由 〜GDF15、ヘプシジン〜

コウメイ(@kokusigokaku):無効造血で血清鉄が上がる理由について質問をいただいたので回答します。

読者からの質問

鉄芽球性貧血とサラセミアでの血清鉄が高値になる理由について質問です。血管内溶血では溶血で漏れ出た鉄が腎から排泄されるので、正常より鉄が低値になると習いました。

鉄芽球性貧血とサラセミアは骨髄内で血球が破壊されますが、これらも血管内溶血と同様に鉄が低値となる気がします。なぜ血清鉄が高値になるのでしょうか?

 

この問題の本質は、無効造血ではなぜ血清鉄が上がるのか?です。
※無効造血や血管内溶血、サラセミア、鉄芽球性貧血についてそもそも理解していない方は必ず教科書で確認してください。

ヘプシジンの産生低下

無効造血で血清鉄が上昇する理由ですが、それはGDF15の産生が増加し、ヘプシジンの産生が低下するからです。

【GDF15とは】
GDF15とは無効造血が起こったときに、骨髄で大量に分泌される物質です。ヘプシジンの産生を抑制する働きがあります。

【ヘプシジンとは】
ヘプシジンとは肝臓で産生される物質で腸管からの鉄の吸収を抑制する働きがあります。ですので、ヘプシジンの産生が低下すると腸管からの鉄の吸収は増加します。

無効造血時は腸管からの鉄吸収が増加する

つまり無効造血の時は

GDF15の分泌増加 ⇒ ヘプシジンの産生低下 ⇒ 腸管からの鉄の吸収増加

となり血清鉄が増加するのです。

今回は以上で終わりです。お疲れ様でした(^_^)