二次性高脂血症 | 糖尿病と高脂血症との関係

最終確認日:2017/07/23 最終更新日:2017/07/23

コウメイ:読者の方から「糖尿病でなぜ高脂血症になるか?」との質問をいただきましたので解説していきます。まずは質問を見てみましょう。

読者からの質問

ネット講座で「糖尿病ではグルコースを細胞の中にとりこむことができないので、エネルギー源として遊離脂肪酸を使用する。その結果、中性脂肪が上がる。」と説明していました。

この「その結果、・・・」とつながる意味が分かりません。遊離脂肪酸を活用するために、中性脂肪が分解されるのではないのでしょうか。私は、インスリン抵抗性によってLPL活性が低下し、VLDLが増加するため中性脂肪が増加すると考えています。

 

コウメイ:結論から言うと質問者の方もネット講座もどちらも正しいです。つまり、中性脂肪は2つの機序で上がります。具体的に説明していきますね。

中性脂肪はどこから供給される?

中にはもしかすると、「遊離脂肪酸から中性脂肪を合成して濃度を上げる」と思っている人もいるかもしれません。それは違います。今、遊離脂肪酸が欲しいのでそんなことをするはずがありません。

では、どうやって中性脂肪を上げるのか?

簡単です。中性脂肪を脂肪細胞から持ってくればいいのです。つまり、

  1. 脂肪細胞から中性脂肪を持ってくる
  2. 血中の中性脂肪が上がる
  3. 中性脂肪を遊離脂肪酸に分解する
  4. 遊離脂肪酸をエネルギー源として使用する

このようにすれば良いのです。

中性脂肪が上がる理由はもうひとつあります。

 

LPLの活性化不足

インスリンはLPLの活性化作用があるため糖尿病では、LPLの作用が落ちてしまいます。 

LPLとは?

LPLとはlipoprotein lipaseの略で日本語ではリポ蛋白リパーゼと言います。LPLはCM(中性脂肪が主成分)やVLDL(中性脂肪が主成分)から中性脂肪を引き抜き、細胞に渡す作用があります。

ですので、LPLの作用が低下するとこれらから中性脂肪が引き抜かれず中性脂肪の量が高いまま血中を漂うことになります。つまり、血中の中性脂肪が高くなります。

以上2つの理由から、糖尿病では血中の中性脂肪が高くなります。今回の講義は終わりです。お疲れ様でした(^_^)