コウメイ(@kokusigokaku):今回は心筋梗塞の心電図について説明していきます。
心筋梗塞ではST上昇することは皆さんよくご存知かと思います。しかし、実習で回ってくる学生に「ST上昇って具体的にどこ?」と質問すると「この辺です」とアバウトな返事が返ってきます。
アバウトでは診断する人によって、場合によっては同じ人でもその日の気分によってSTが上昇しているかが変わってきてしまいます。それではいけません。きちんと診断することが必要です。
目次
J点で判断する
ST上昇はJ点で判断するようにしましょう。J点とはQRS波とST部分をつなぐ(junction)点のことです。QRS波は角度が急で、ST部分は緩やかです。つまり、角度が急なところから緩やかなところに変わる部分がJ点となります。
J点が等電位線より1mm以上、上にあるものをST上昇と言います。ただし、V1〜V3は正常な人でも1mmほどJ点が等電位線より上にあるので2mm以上の上昇を有意なST上昇とします。
ST上昇する機序は深入りしない
大事なことは以上です。心電図の詳しい本を見てみると、「心筋梗塞が起こるとそこでは電流が流れないので・・」のような理由が書いてあり、分かったような分からないような気分になりますが気にしなくていいです。
繰り返しになりますが、重要なのは
J点を基準にST上昇を判断する
ことです。より詳しく知りたい方は拙書をご覧ください。
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