食道癌術後の合併症は?

最終確認日:2017/07/28 最終更新日:2017/07/28

コウメイ:食道癌について質問をいただいたので回答します。

読者からの質問

year note(2014)のA-27に食道癌の術後合併症が掲載されており、術後早期合併症では肺合併症が最多であり、このほか不整脈、縫合不全、反回神経麻痺、乳び胸がある という記述が見られます。

反回神経麻痺や乳び胸については、細いものなので傷つけてしまうリスクが 高いのだろうと推察できますが、 肺合併症は機序が分かりません。大きな臓器も術中に損傷することがあるのでしょうか。

 

間違って切っちゃうのではありません

一応説明しときますが、「間違って切っちゃった」というものではありません。 そうではなく、以下の様な合併症が起こることがあります。

ARDS

食道癌の手術は気管支周囲も広範囲に切除することがあります。その時、小さな血管を傷つけたり、炎症によるサイトカインが分泌されるなどが原因でARDSが起こることがあります。

無気肺

術中、片肺換気にすることがあるので、換気していない方の肺が無気肺になることがあります。

誤嚥性肺炎

反回神経が障害されると、嚥下機能が低下するので術後、誤嚥性肺炎が起こることがあります。

以上、肺を直接切ったりしなくても、合併症が起こることがあります。

 

【重用】イヤーノートは教科書ではありません。

よく、「イヤーノートにはこのように書いてあるんですけどなぜですか?」という質問を受けるので、再度説明したいと思います。

以前から何度か説明していますが、イヤーノートは教科書ではありません。事実が羅列してある本であり、機序や病態生理はあまり書いていません。ですので、機序や病態生理を知らない人が読んでも意味はありません。

イヤーノートではなく、STEP、病態生理できった、病気がみえるなどを読むようにしましょう。持っていなければ即買いましょう。

念のため言っておきますが、イヤーノートが悪い本と言っているのではありません。きちんと勉強した人が、忘れた時に読むのには、コンパクトにまとまっているので便利だと思います。

繰り返しになりますが、イヤーノートは「イヤーノートにはこのように書いてあるんですけどなぜですか?」と思うような人が読むような本ではありません。国試までまだまだ時間があるのでぜひ教科書を読むのをオススメします。

以上、若干話しがそれましたが、食道癌術後の合併症について説明しました。