高カルシウ血症の症状 | カルシウムの神経への作用

最終確認日:2017/07/25 最終更新日:2017/07/25

コウメイ:Yさんから高カルシウムの症状について質問をいただきました。

読者からの質問

高カルシウム血症の症状、心電図がなかなか理解できません。なぜ、以下の症状がおきるんですか。

精神・神経症状:錯乱、昏迷、昏睡。イライラ感、うつ傾向
消化器:食欲不振、悪心・嘔吐、便秘。膵炎、消化性潰瘍。腹部膨満
心血管:徐脈、房室ブロック、QT短縮
筋:筋力低下、筋痛

※消化性潰瘍は高カルシウム血症が胃酸分泌を促進するためとありました。
※急性膵炎は高カルシウム血症が膵液の分泌を亢進するためとありました。

 

コウメイ:まず、機序を説明する前に大事なことを。いつも言っていますが丸暗記はダメです。

このような丸暗記はダメです

 高カルシウム血症

錯乱、昏迷、昏睡、イライラ感、うつ傾向
食欲不振、悪心・嘔吐、便秘。膵炎、消化性潰瘍、腹部膨満
消化性潰瘍、急性膵炎
徐脈、房室ブロック、QT短縮
筋力低下、筋痛

 

こんな感じで覚えているひといませんか?すぐ忘れますよ。意味ないです。丸暗記ではなく本質を理解しましょう。

カルシウムは神経の興奮を抑制する

まずは大事なことをひとつ覚えてください。カルシウムは神経の興奮を抑制する!!覚えました?

理由は長くなるので別記事にしました。
カルシウムの神経への作用 | ナトリウムとの関係

 

脳神経が興奮しない

神経があまり興奮しないため

  • 錯乱
  • 昏迷
  • 昏睡
  • イライラ感
  • うつ傾向

の症状が現れます。どれが起こるかは個人差があります。

なぜひとによっては錯乱ではなくイライラなのかは考えないほうがいいです。そこまで考えると国試まで全然間に合わなくなります。

 

筋肉の神経も興奮しない

神経が興奮しないということは筋肉も動きません。もちろん消化管の筋肉もあまり動きません。その結果

  • 食欲不振
  • 悪心・嘔吐
  • 便秘
  • 腹部膨満

などの症状が表れます。

 

刺激伝導系も興奮しない

徐脈や房室ブロックも神経が興奮しないからという理由でいいと思います。

※QT時間短縮は機序が違うので別記事で説明します。
カルシウムの神経への作用 | ナトリウムとの関係

 

ホルモン分泌の亢進

消化性潰瘍、急性膵炎については質問に書いてある通りでいいと思います。

以上で説明は終わりですが、もっと基本的なことが知りたかったもっと詳しい内容のほうが良かったなど何かあればまたご連絡メールください。

Yさんには以前も質問をいただいております。いい内容ですので見ていない方はぜひご覧ください。
PTHとPTHrPとの違い。