採血時の溶血で間接ビリルビンは増える? 〜間接ビリルビンは脾臓で産生される〜

コウメイ(@kokusigokaku):読者の方から質問をいただきました。模試の解説が納得いかないようです。

某模試

静脈採血に手間取って溶血が起こってしまった。検査に現れる影響はどれか。

  1. LD低下
  2. AST上昇
  3. カリウム低下
  4. 網赤血球増加
  5. 間接ビリルビン上昇 
答え(クリック)

b

 

読者からの質問

間接ビリルビンは肝臓(ヘモグロビンからビリルビンを生成)がないため、上昇しないと解説書にありました。しかし、赤血球が壊れた際にヘモグロビンの成分である間接ビリルビンも血中にあふれ上昇しないのでしょうか。

 

読者の方の考えも解説書の解説も間違っているので、詳しく解説していきますね。

間接ビリルビンは脾臓で、直接ビリルビンは肝臓で産生される

赤血球内に間接ビリルビンはありませんので、赤血球が壊れても出てきません。出てくるのはヘモグロビンです。

120日の寿命を終えた赤血球は脾臓で壊され、ヘムとグロビンに分解されます。ヘムはポルフィリンと鉄に分解され、ポルフィリンが間接ビリルビンになります。

脾臓で作られた間接ビリルビンは血流に乗って肝臓へ運ばれます。そして、肝臓へ運ばれた後、直接ビリルビンとなります。

ここから分かるように、採血で溶血が起きても間接ビリルビンが上昇することはありません。間接ビリルビンの上昇を見た時くれぐれも「採血のせいでしょう。たまにあるんで、心配しなくていいですよ。」という説明はされないようお願いいたします。