採血時の溶血で間接ビリルビンは増える? | 間接ビリルビンはどこで産生される?

最終確認日:2017/07/29 最終更新日:2017/07/29

コウメイ:sさんから採血時の溶血について質問をいただきました。某模試の解説が納得いかないようです。

某模試

静脈採血に手間取って溶血が起こってしまった。検査に現れる影響はどれか。

  1. LD低下
  2. AST上昇
  3. カリウム低下
  4. 網赤血球増加
  5. 間接ビリルビン上昇 

正解:b

 

この問題に対し以下のような疑問を持ったようです。

読者からの質問

模試で納得ができない問題があったので教えてください。間接ビリルビンは肝臓(ヘモグロビンからビリルビンを生成)がないため、上昇しないと解説書にありました。しかし、赤血球が壊れた際にヘモグロビンの成分である間接ビリルビンも血中にあふれ上昇しないのでしょうか。

 

コウメイ:読者の方の考えも解説書の解説も間違っているので、詳しく解説していきますね。

ヘモグロビンの成分

まず、赤血球内に間接ビリルビンはありません。当然、赤血球が壊れても出てきません。出てくるのはヘモグロビンです。

 

間接ビリルビンはどこで作られる?

先程、赤血球が壊れても間接ビリルビンは出てこないと説明しました。それでは、間接ビリルビンはどこで作られるのでしょう?

 

学生B:肝臓じゃないんですか。

 

コウメイ:違います。勘違いされている方もいらっしゃるかと思いますが、間接ビリルビンは肝臓では作られません。脾臓で作られます。

120日の寿命を終えた赤血球は脾臓で壊され、ヘムとグロビンに分解されます。ヘムはポルフィリンと鉄に分解され、ポルフィリンが間接ビリルビンになります。

 

学生B:えっ、ビリルビンは肝臓で作られるって習ったような。

 

コウメイ:それは直接ビリルビンです。脾臓で作られた間接ビリルビンは血流に乗って肝臓へ運ばれます。そして、肝臓へ運ばれた後、直接ビリルビンとなります。

ここから分かるように、採血で溶血が起きても間接ビリルビンが上昇することはありません。間接ビリルビンの上昇を見た時くれぐれも「採血のせいでしょう。たまにあるんで、心配しなくていいですよ。」という説明はされないようお願いいたします。

確かに模試の解説書に肝臓と書いてありますが、脾臓の間違いですので友達にも教えてあげてください。

今回の講義は終わりです。お疲れ様でした(^_^)