抗リン脂質抗体症候群で血栓傾向になる理由

最終確認日:2017/07/29 最終更新日:2017/07/29

コウメイ:読者の方より「なぜ抗リン脂質抗体症候群では血栓傾向になるのですか?」との質問をいただいたいので回答します。 病態の全てが分かっているわけではありませんが、分かっている範囲でお答えします。

抗リン脂質抗体は凝固を抑制する

抗リン脂質抗体は凝固系を抑制することが分かっています。ですのでaPTT、PTは延長します。

 

学生B:じゃ、出血傾向になるんじゃないですか?

 

コウメイ:確かにこれしか作用がなかったら出血傾向になります。しかし抗リン脂質抗体は他にも作用があるのです。

 

抗リン脂質は色々な作用がある

まだ詳しくは解明されていないのですが抗リン脂質抗体は

  • 血小板の凝集を抑制するPGI2の産生を抑制する
  • プロテインCの活性化を阻害する

などの作用もあるようです。これらは血栓傾向の原因になりそうですね。

 

学生B:で結局、出血傾向になるんですか?血栓傾向になるんですか?どっちなんですか?

 

コウメイ:結局は血栓傾向になります。これはバランスの問題なのであまり深くはつっこまずにそういうものだと理解するのがいいです。以上で説明は終わりです。