コウメイ(@kokusigokaku):今回は頸部CTの問題です。なぜ出題者はこのような問題を出したのか?これを覚えて臨床に役立つのか?を考えていきます。まずは実際の過去問を見てみましょう。
医師国家試験103G26
頸部造影CTを別に示す。
総頸動脈はどれか。
a ①
b ②
c ③
d ④
e ⑤
正解(クリック)
画像問題を解いていると、
「このような画像覚えて何に役に立つのですか?」
と思われることがあるでしょう。実際にどのように役に立つかイメージできないと勉強のモチベーションも保てないですし、重要なポイントです。本ブログではできるだけ実際の診療にどのように役に立つかも説明していきたいと思います。
目次
中心静脈カテーテルはどこに刺す?
例えば、中心静脈カテーテル留置をするとしましょう。よくCVと呼ばれるやつです。
皆さんがが研修医になったら自分で留置する機会がでてきます。鎖骨下静脈や内頸静脈に留置するのですが、近くに動脈があり間違って動脈を刺したら大変です。それを防ぐために最近ではエコーで確認しながら行うことが多いです。
エコーガイド下中心静脈カテーテル留置
エコーを頸にあてると丸い管が2つ見えます。どちらが動脈でどちらが静脈でしょうか?自分がやるつもりで真剣に考えてください。
カテーテル留置は局所麻酔でやるので患者さんは起きています。「どれが静脈ですか?」なんて指導医に聞けません。よく理解していないと指導医に交代せざるを得ません。そうならないためにも今覚えてしまいましょう。
内頸静脈の特徴
内頸静脈の特徴は3つです。
- どちらかというと外側にある
- 大きい
- エコーで押すとつぶれる
これをふまえて、エコーではどちらが内頸静脈か再度考えてみましょう。左が総頸動脈で右が内頸静脈です。
問題のCTで判断してみましょう。④が内頸静脈で③が総頸動脈です。
いかがでしたか?少しは研修医になったときの自分が想像できたでしょうか?今後も皆さんが実際の研修で役に立てるよう記事を書いていたいと思います。