コウメイ:以前の記事に質問をいただきましたので回答します。

その記事はこちら↓↓

食塩水とブドウ糖液との使い分け

 

******************質問******************

質問者:ブドウ糖液は濃度がいろいろあります。

たとえば10%、20%、50%、70%などありますがどう使い分けるのですか!?

同じように水になるんですか?

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ブドウ糖液は真水になる

コウメイ:ご質問ありがとうございます。

まず、「同じように水になるか?」という質問ですが、

全て真水になります。これは濃度によりません。

 

 

学生D:じゃ、どの濃度のブドウ糖液を使ってもいいのですね?

じゃ、今日は僕の気分で50%のブドウ糖液を選ぼう!!

 

 

コウメイ:ダメです。当然ですが、どれを使ってもいいわけではありません。

使い分けが必要です。

 

 

末梢から点滴できるのは浸透圧が2〜3倍まで

これは大事ですので覚えておいてください。

ブドウ糖液に限らず、末梢から点滴(普通に腕にする点滴)できる

輸液製剤は、浸透圧が血液の2〜3倍までです。

 

食塩水なら0.9%が浸透圧1なので、浸透圧が2〜3倍は

食塩水でいうと1.8〜2.7%位です。

 

ブドウ糖液なら5%が浸透圧1なので、浸透圧が2〜3倍は

ブドウ糖液でいうと10%〜15%位です。

 

これ以上濃い輸液製剤を腕の血管から点滴してしまうと、

血管炎

が起きてしまいますので投与してはいけません。

 

ですので、基本は5%ブドウ糖液を使用し、5%ブドウ糖では

足りない場合に10%ブドウ糖液を使用します。

 

 

10%ブドウ糖液の使用法

例えば、エネルギー源としてブドウ糖は入れたいが、心不全や

腹水があるのであまり水分はいれたくない場合や、SU剤によって

低血糖が遷延していて、5%ブドウ糖液では正常血糖値を維持できない

場合などに使用します。

 

 

50%ブドウ糖液の使用法

50%ブドウ糖液はER(当直)でよく使いますのでぜひ覚えておいてください。

 

50%ブドウ糖液は

低血糖かつ意識がない

時に使います。

 

50%ブドウ糖液1A(20mL)〜2A(40mL)を静注します。

※1A(アンプル)とはこういうやつです。1A=20mLです。

50%ブドウ糖液

 

 

学生D:先程、血管炎が起こるから濃い輸液製剤は末梢から

点滴してはいけないと言いましたが、これはいいのですか?

 

 

コウメイ:良い質問ですね。確かに静脈炎が起こる可能性はあります。

しかし、低血糖は命にかかわる状態であり、かつ20mL〜40mL位では

静脈炎が起こる可能性は低いので末梢から静注して大丈夫です。

 

もし、50%ブドウ糖を大量に点滴したい場合は中心静脈から

投与するようにしてください。

※間違えて末梢から点滴しないように、50%ブドウ糖液は

上の写真のように小さな容器に入っています。

 

 

20%ブドウ糖液と70%ブドウ糖液の使用法

20%ブドウ糖と70&ブドウ糖液はあまり使用しないと思います。

使用するとすれば、中心静脈栄養に混ぜて使います。

 

中心静脈栄養用の輸液製剤はいくつかあり、基本的には

そのまま使用すればいいのですが、少し組成を変えたい場合に

20%ブドウ糖や70%ブドウ糖液を使用してもいいかもしれません。

 

先程も言いましたが、それほど使用することはないので、

あまり気にしなくていいと思います。

 

以上でブドウ糖液の使い分けの説明は終わりです。

 

 

中心静脈とは?

コウメイ:ちなみに、中心静脈って知っていますか?

 

 

学生D:知っていますよ。中心となる静脈です。

 

 

コウメイ:・・・。おそらく、解剖の実習をしたときは

中心静脈という単語は出てこなかったと思います。

中心静脈という固有名詞はありません。

 

輸液の話をするとき、中心静脈とは上大静脈下大静脈を言います。

 

最後は少し話がそれましたが、今日はブドウ糖液についての説明でした。

今回は以上で終わりです。お疲れ様でした(^_^)

ブドウ糖液(5%、10%、20%、50%、70%)の使い分け