精神科の検査 〜適応の丸暗記ではなく検査そのものを理解する〜【107B25】

コウメイ:今回は精神科の検査について勉強していきます。精神科の検査は色々でてきて大変ですが、ただの丸暗記になっている方はいませんか?例えばこのような問題です。

医師国家試験107B25

言語と認知の発達の遅れが疑われる3歳の女児の検査として適切なのはどれか。

a Rorschachテスト
b 津守・稲毛式発達検査
c 標準型失語症検査〈SLTA〉
d Wechsler児童用知能検査〈WISCR-III〉
e Mini-Mental State Examination〈MMSE〉

正解はbの津守・稲毛式発達検査ですが、まずは良くない解説・勉強法を提示します。

目次

1)良くない解説 〜適応の丸暗記〜

正解:b

解説:0歳から7歳に用いられる発達検査である。3歳の女児の発達を評価するのは津守・稲毛式発達検査である。

これは某問題集の解説ですが、残念ながら解説とは言いません。

まず、「0歳から7歳に用いられる」と言われても「なぜ0歳から7歳なんだよ?その理由が知りたいんですけど」って感じですよね。また、「3歳の女児の発達を評価するのは津守・稲毛式発達検査である」という解説は、正解がbと分かった時点でいりません。全くの無駄です。

本ブログではこのように、必要な説明をしないで、無駄な説明をすることはありません。きちんとした解説を行っていきます。 それでは、aから順に見ていきましょう。

2)良い解説 〜適応ではなく検査自体の解説〜

Rorschachテスト

Rorschachテストはインクの染みを見せ、何に見えるかを言ってもらう検査です。3歳の子にはちょっと無理ですよね。

Rorschachテスト

津守・稲毛式発達検査

津守・稲毛式発達検査は母親に子供の発達状況をたずね、その結果を整理することにより精神発達の診断をするものです。何をたずねるかというと、

  • 運動
  • 探索
  • 社会
  • 生活習慣
  • 言語

についてです。質問は1〜12か月1〜3歳3〜7歳用の3種類があります。まさに3歳の子供にピッタリの検査です。

標準型失語症検査〈SLTA〉

失語がある方に、

  • 単語や短文が理解できるか
  • 音読できるか
  • 漢字を書けるか

などの項目を評価する検査です。

3歳の子にはちょっと無理ですね。主に中高年以降で脳梗塞などが原因で失語になった方用の検査です。

Wechsler児童用知能検査〈WISCR-Ⅲ〉

いくつか検査法がありますが、例えばブロックで見本と同じものを作ってもらうことをします。

Wechsler児童用知能検査<WISCR-Ⅲ>

あまり小さなお子さんではそもそもできませんし、大人の方は「俺を馬鹿にしてるのか」と険悪な雰因気になるのでやめましょう。5歳から16歳が適応です。

Mini-Mental State Examination〈MMSE〉

皆さんご存知の通り認知症の検査です。これは有名なので大丈夫かと思います。

以上から本患者に適切なのはbの津守・稲毛式発達検査となります。 これが正しい解説です。

本ブログではこのような正しい解説をすることにより、皆さんが自分一人でもきちんと勉強できるようになることを目標としています。

時間の都合上、全ての問題を解説することはできませんので、本ブログを通して勉強の仕方、過去問の活用の仕方を学んでいただければと思います。

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