コウメイ:今回は国試前日に読むとタメになる話をします。人によっては合否にかなり影響するかもしれません。
1)国試前日の過ごし方
まずは試験前日の過ごし方について説明します。
① 復習を継続する
試験会場の都合で前日にはホテルに宿泊する方も多いかと思います。ホテルに着くと何となくリラックスしてしまいがちですが、旅行でホテルに泊まるわけではないのでリラックスしたままではいけません。可能な範囲で勉強を継続することをお勧めします。
何を勉強するかですが、今までに勉強した内容がよいです。いくら毎日勉強しているとは言え、必ず忘れているものがあります。今の皆さんでしたらものすごい早いペースで復習を行うことができます。人によっては100個位忘れていた内容を覚え直すことができるかもしれません。そのうち5%でも問題に出ればかなり合否に影響するでしょう。
一方、新しい問題を解くことはお勧めしません。時間がかかるわりに得られるものは多くないからです。
② 予想問題は参考程度に
国試直前には予想問題が出回ることがあります。ちらっと見て良さそうであればそのまま活用してもよいですが、イマイチだであれば無理に見る必要はありません。
おそらく予想問題から数個は本番でも出題されるでしょう。しかし、皆さんが持参したテキストやノートからも必ず数個は出題されます。つまり、何でもいいので勉強すれば本番で出題されますので、何かしら勉強すればよいのです。効率を考えると、自分が勉強したテキストやノートの復習がお勧めです。
③ 食事は速やかに
食事についても気をつける必要があります。おそらくいないとは思いますが生物を食べるのは止めましょう。
また、ホテルの外に食べに行くのもお勧めしません。外に食べに行くと2時間位時間を取られてしまう可能性があります。コンビニで購入しささっと食べて、できるだけ勉強に時間を当てるのがよいです。
④ 24時には就寝する
できるだけ勉強することを推奨してきましたが、23時か遅くても24時には寝るようにしましょう。緊張で眠れないかもしれませんが、目を閉じているだけでもある程度疲れはとれますので、ベッドで休みましょう。
2)試験会場に到着後の過ごし方
次に国試当日(1日目)、試験会場に到着後の過ごし方を説明します。
① 試験が始まる直前まで復習する
試験会場で自分の机を確認し、必要なものを準備したら試験が始まる直前まで復習することをお勧めします。「今更勉強しても変わらない」と思うかもしれませんが、今の皆さんは知識を見れば見るだけ覚えることができます。持参のテキストやノートを見直すのがよいです。
気を紛らわせるためにある程度友人とお話をするのはよいですが、話し続けてはいけません。
② 付箋に圧倒されない
受験生の中にはテキストの付箋を大量に貼り、一見すると勉強しているように見える人がいます。あくまで私の経験上ですが、付箋を大量に貼っている人で、成績優秀な方を見たことがありませんので気にしないのがよいでしょう。
3)試験中の考え方
試験中の考え方を説明します。
① 初日の問題は難しい
毎年国試の問題を分析していますが、いずれの年も1日目の問題(特にA問題の1問目)は難しいです。きっと、
「分からない問題がたくさんある。落ちたかも・・。」
と思うでしょう。そのため、2日目から試験会場に来なくなる人が出てきます。
医師は困難な状況であっても途中で諦めずに診療を継続しなければいけません。途中で諦めてしまう人を省くために1日目を難しくしているのではないかと考えています。しかし、2日目は必ず簡単になります。合計するときっと合格点に達するでしょう。明日も受験会場に行き、淡々と問題を解けば合格する可能性が高いです。
毎年受験生から
「確かに1日目は難しかったですけど、2日目は簡単になりました。コウメイ先生のお陰で諦めずに頑張ることができました」
とのコメントをいただきます。皆さんも最後まで諦めずに頑張りましょう。
② 受験番号は何回も見直す
問題はA〜Fの6ブロックあるため6回受験番号をマークすることになります。私の知人で、成績は優秀ですが、性格はややおっちょこちょいな方がいます。「試験終了直前に受験番号のミスに気がついた」とのことでした。幸い合格していましたが、これで落ちたらシャレになりません。試験開始後、試験終了前によく確認しましょう。
③ 途中退席について
試験開始後からある程度時間が経過すると途中退席できるようになります。途中退席すべきかは人によりますが、私は残り時間ギリギリまでミスがないか何度も何度も確認していました。
4)休み時間の過ごし方
最後に休み時間の過ごし方を説明します。
① 「簡単だね」は気にしない
試験が終わると「簡単だね」と発言する人が必ずいます。しかし、話をよく聞くと間違っていることが多々あります。あまり気にしないようにしましょう。
② 答え合わせはほどほどに
同じ疾患が違うブロックで出題されることは多々ありますので、分からなかった問題を休み時間に調べるのは有用です。しかし、分からない問題の中には、調べたり友達に聞いたりしても答えがでない問題があります。長々と議論してもメリットがありませんので、必要以上に深入りしないようにしましょう。持参のテキストやノートでの復習を継続するのがよいです。
以上、試験前日と試験当日(1日目)で気をつけるポイントについて説明しました。皆さんの合格を願っております。
1日目終了後は次の記事をご覧ください。