医大生と研修医との医学書の読み方の違い

コウメイ(@kokusigokaku):研修医の先生より「医学書」について質問をいただきました。

研修医からの質問

本は買うのですが、3分の1程度で読まなくなってしまい通読しないことが多いです。本を買う参考にしたいので、コウメイ先生の研修医が読むべきお薦めの医学書がありましたら、教えてください。

 

ちょっと悩ましいところで、「お勧めの医学書」を紹介するのもありですが、そうすると読む医学書の範囲を狭めてしまう可能性もあり特定の本は紹介しないことにします。今回は「医学書についての考え方、読み方」を説明していきたいと思います。

きちんとした医学の情報の多くは書籍にある

現在、色々な情報がネット上にあります。日常的なことなら大体googleで調べることができます。しかし、きちんとした医学の情報はネット上にはあまりありません。

きちんとした医学の多くは書籍に書かれています。よって、実臨床を行うには書籍での勉強は必須になります。医大生が各科ごとに臨床向けの本を揃えるのは金銭的に難しいと思いますが、研修医の先生は金銭的に余裕があるはずですので研修科毎に最低1冊はマニュアルなどを購入するようにしましょう。

医師になった後は教科書の細かい内容を覚える必要はない

学生と医師とでは教科書の読み方が異なります。学生は暗記するのが目的ですが、医師は確認するのが主な目的です。よって、医師はさらっとでいいので全体を読み、大体どのようなことが書いてあるかを把握し、必要なときに該当の部分を詳しく読めばよいです。

以上を踏まえ、通読できない場合の対処について考えます。

【そもそも通読する本ではない】
参考書は大きく2種類に分かれます。通読すべき講義系参考書と、必要なときに調べるための辞書系参考書です。辞書系参考書は通読するのが困難であるので、自分の読もうとする本がどちらなのかを意識することが大切です。
※詳しくはこちらをご覧ください。

【精読する必要はない】
医師になると読むべき本の数は増えるのに読む時間は少なくなります。よって、学生の頃と同じように精読しようとすると絶対に終わりません。全てを精読する必要はありません。さらっとでいいのでとりあえず1周してみるのが大事です。どうしても忙しく時間がとれない場合はタイトルだけ見てみるというのもありです。

【本が合っていない】
本の内容やレベルによりそもそも通読するのが難しい場合があります。その場合は「せっかく買ったから読まないと」と思い無駄に時間をとられるのではなく、違う本を買ってみることをお勧めします。

以上から研修医になった後は、気になった本はとりあえず買ってみて面白かったり、自分に合っていたりする場合は通読し、合っていなければタイトルや目次だけさらっと読んでみて、必要なときに精読するのがよいです。

大きな書店に行こう

八重洲ブックセンター
※東京駅前の八重洲ブックセンターはよく利用しています。

自分に合った本に出逢うには、当然ですが多くの本を見てみることが大切です。現在、ネット上で本を購入できますが、実店舗ではネット上では出逢うことのできない本を見つけることができます。住んでいる場所にも寄りますが、月に1度か少なくとも半年に1度位は大きな書店に行ってみるといいです。