網膜動脈閉塞症vs網膜静脈閉塞症 | 出血するのはどっち?

最終確認日:2017/07/27 最終更新日:2017/07/27

コウメイ:読者の方から「網膜動脈閉塞症ではなぜ出血しないのですか?」との質問をいただきましたので回答します。まずは質問を見てみましょう。

読者からの質問
網膜静脈閉塞症と網膜動脈閉塞症はどちらも血管が閉塞する疾患なのに、なぜ前者では血管が破たんして出血が生じて、後者では生じないのでしょうか。静脈と動脈の壁の強度の問題ですか?

 

コウメイ:結論から質問者の考えた通りです。どちらも閉塞した部分より前の血管に圧力がかかりますが動脈は壁が強いので破綻せず、静脈は壁が弱いので破綻し出血します。

以上で説明は終わりでが、ここで終わっても何なんで、眼科についてもう少し勉強していきましょう。

 

正常網膜

正常網膜

 

学生B:網膜はどれが何だかよく分かりません。

 

コウメイ:そういう時は解剖の教科書を見ましょう。

 

学生B:え~教えてくれないのですか?

 

コウメイ:自分で調べたほうがタメになります。毎回教科書で確認する習慣をつけましょう。とりあえず、視神経乳頭黄斑(中心窩)はどれかだけ確認すればOKです。

 

網膜動脈閉塞症

※写真は正確には網膜中心動脈閉塞症です。

網膜中心動脈閉塞症の画像

 

慣れないと正常な網膜と見分けがつきにくいのですが、蒼白な部分があるのが分かりますか?そこが虚血の部分です。しかし、黄斑は逆に赤くなっていますよね。cherry red spotです。

 

学生B:なぜここだけ色が濃くなるのですか?

 

コウメイ:いい質問ですね。黄斑は薄いためすぐ外側にある脈絡膜の血管がよく見えるのです。普段は網膜にも血液が流れているため脈絡膜の血管は目立ちませんが、網膜の血管が閉塞すると、周り(網膜)が蒼白になるので相対的に赤く(cherry red)見えるのです。

※黄斑以外の網膜の外側にも脈絡膜があり血流がありますが、黄斑以外の網膜は厚みがあるので脈絡膜の血管が透けて見えません。

 

網膜静脈閉塞症

※写真は正確には網膜静脈分枝閉塞症です。

網膜静脈閉塞症

 

ご覧のように写真が派手なので国試に出やすいです。よく覚えておきましょう。以上で説明は終わりです。