マンニトールがうっ血性心不全に禁忌の理由

最終確認日:2017/07/29 最終更新日:2017/07/29

コウメイ:読者の方から「なぜマンニトールはうっ血性心不全に禁忌か?」との質問をいただきました。今回はマンニトールの作用機序を知ることで、なぜ脳浮腫や急性緑内障発作に使うのか、なぜうっ血性心不全には禁忌なのかを理解していただければと思います。まずは質問を見てみましょう。

読者からの質問

利尿薬であるマンニトールがうっ血性心不全で禁忌となるのはなぜでしょうか?うっ滞性心不全であれば利尿薬はfirst choiceだと思いますので納得できません。

 

コウメイ:マンニトール=利尿薬と一色単に考えるのではなく、きちんとマンニトールの作用機序を理解することが大切です。

 

マンニトール見たことありますか?

そもそもマンニトールを見たことありますか?

 

学生B:み、み、み、みたことありますよ・・なんか白っぽいやつですよね。

 

コウメイ:(絶対に見たことないだろ)いつも言っていますが、文字だけ知っていても役に立たないので実物を見てみましょう。こんなです。

マンニトール

 

学生B:そ、そうです。これです。見たことありますよ〜。これを一気に飲み干すんですよね。

 

コウメイ:牛乳ではありませんので、白くも飲み干したりもしません。正しくは点滴静注します。

 

マンニトールの作用機序

このマンニトールはどんなものかなんですが、簡単に言えばめちゃくちゃ濃い液と覚えてください。このめちゃくちゃ濃い液を点滴し血管にいれるとどうなるか?

マンニトールに限らず濃い液(アルブミン液、食塩水など)は水を引きつける力(浸透圧)があります。そのため細胞や間質から血管に水の移動が起こります。その結果、hypervolmicの状態となります。

また、マンニトールは糸球体を通り原尿となりますが、周りに水をひきつけたまま排泄されます。その結果、尿量は増えます。 

以上をまとめるとマンニトールには

  • 細胞や間質から血管内に水を移動させ
  • 尿量を多くする

働きがあります。

 

マンニトールの適応と禁忌

1の働きがあるため脳浮腫急性緑内障発作の治療に、2の働きがあるため利尿薬として用いられます。しかし、前述したようにhypervolmicになるので、うっ血性心不全には禁忌です。

以上で説明は終わりですが納得できましたか?病気もお薬もきとんと病態を理解するのが大切ですね。今回は以上で終わりです。お疲れ様でした(^_^)