頭位分娩で三叉神経は損傷を受けない?

最終確認日:2017/07/25 最終更新日:2017/07/25

コウメイ:読者の方から「頭位分娩で三叉神経は損傷を受けないのか?」との質問をいただきましたので回答します。 まずは質問を見てみましょう。

読者からの質問

質問者:106I39について質問です。

頭位分娩時に新生児が損傷を受けやすいのはどれか。二つ選べ。

  1. 三叉神経
  2. 腕神経叢
  3. 迷走神経
  4. 横隔神経
  5. 坐骨神経

答え:b、e

質問者:aの解説で、頬を強く圧迫した時や鉗子分娩の際に顔面神経麻痺を起す危険はあるが、三叉神経麻痺と関係しないとありました。三叉神経も顔面の知覚を支配しているのだから、頬を強く圧迫した時や鉗子分娩の際に麻痺が起こるような気がするのですがどうなのでしょうか?

 

顔面神経麻痺は起こるのか?

過去の報告を見ると、

  • 腕神経叢
  • 横隔神経
  • 顔面神経

が多いようです。顔面神経麻痺も報告されていますね。

 三叉神経麻痺について調べてみましたが、三叉神経麻痺が起こったという報告は見つけることはできませんでした。ただし、三叉神経麻痺は起こらないとの報告も見るけることはできませんでした。

以上をふまえて、「なぜ三叉神経麻痺は起こらないのか?」について私の考え述べたいと思います。

まず顔面神経麻痺から考えてみましょう。顔面神経麻痺ではどのような症状が起こるでしょうか?

 

学生B:眼瞼が開いたままだったり、口角が下がったりすると思います。

 

コウメイ:その通りです。誰が見ても一目で分かりますね。では三叉神経麻痺の症状はどうでしょうか?

 

学生B:皮膚の感覚がなくなると思います。

 

コウメイ:そうですね。それは他人が見て分かりますか?

 

学生B:分かりません。でも、本人が訴えると思いますが・・。

 

コウメイ:生まれたばかりの赤ちゃんがですか?

 

学生B:あっ!!

 

コウメイ:もう皆さんお分かりですね。もしかすると、三叉神経麻痺は起こっているかもしれませんが、我々が気づいていないだけかもしれません。

仮に起こったとしても大分末梢ですので、自然に治ると思われます。当然赤ちゃんがこの時の記憶があるはずがありません。このような三叉神経麻痺の報告がないのかもしれません。以上で解説は終わりです。