大腿静脈(動脈)の穿刺部位 | 鼠径靭帯より末梢がポイント

コウメイ:今回は皆さんが研修医になってからとても役に立つ問題です。かなり重要です。 必ず覚えてください。

 

【第101回医師国家試験B115】

医師国家試験101B115

 

学生A:静脈は動脈(血管の拍動)の内側なのでcかeだと思います。どっちでもいいんじゃないですか。

 

コウメイ:正解はeです。cは絶対にダメです。まず、静脈は動脈の内側なのでcかeになります。

大腿静脈の穿刺部位

 

そしてここからが重要です。からなず鼠径靭帯より末梢で穿刺してください。中枢がダメな理由は2つあります。

 

止血が困難

鼠径靭帯より中枢はいわゆるお腹です。広いスペースがあります。穿刺した後、圧迫止血するのですがスペースがあるため、血管がお腹のなかに押されうまく止血できません。どんどん血液が漏れてしまいます。

鼠径靭帯より末梢はあまりスペースがありません。ですので圧迫しやすく止血しやすいです。もし少し血液が漏れてしまってもスペースが狭いので すぐに止まります。

 

鼠径靭帯より中枢には腸がある

腸を穿刺してしまったらどうなると思いますか?

 

学生A:free airが見られます。

 

コウメイ:つまり腸から空気が漏れるということですね。空気がお腹にあると何か問題があるのですか?

 

学生A:なんとなく悪いような・・。

 

コウメイ:空気自体は悪さはしません。空気が漏れるということは便や腸液も漏れている可能性が高いです。はい、覚えてください。

便や腸液がお腹の中に漏れると人は死にます。

便がお腹に漏れると、病原菌が大繁殖してしまい敗血症になって死にます。

※すぐに手術すれば助かるひともいますが、 それでも致死率が高いです。

 

以上2つの理由で鼠径靭帯より中枢での穿刺はダメです。こんなことで皆さんが未来が台無しになったら嫌ですよね。ですのでかならず覚えてくださいね。今回は以上で終わりです。お疲れ様でした(^_^)