【勘違いしやすい】TcO4シンチグラムの取り込み 〜甲状腺はどこ?〜

コウメイ(@kokusigokaku):今回は一度解かないと勘違いしてしまう問題を見て行きましょう。

第100回医師国家試験F52より抜粋

28歳の女性。2週間前からの動機を主訴に来院した。頸部に弾性硬のびまん性甲状腺腫を認める。甲状腺に圧痛はない。
TSH 0.1 μU/mL未満(基準 0.2~4.0)、T3 320 ng/dL(基準 80~220)、FT4 4.6 ng/dL(基準 0.8~2.2)、赤沈 15mm/1時間。
TcO4シンチグラムを示す。

100F52無痛性甲状腺炎

治療薬として適切なのはどれか。

  1. 抗菌薬
  2. 無機ヨード
  3. 抗甲状腺薬
  4. β受容体遮断薬
  5. 副腎皮質ステロイド薬

 

診断ですが、甲状腺にTcO4シンチグラムの取り込みが見られるのでBasedow病でしょうか?

無痛性甲状腺炎2

正解はBasedow病ではありません。取り込みが見られるのは耳下腺、顎下腺、口蓋、鼻です。これらの部分に取り込みが見られるのは正常です。甲状腺はそれらより下の部分です。

無痛性甲状腺炎3

甲状腺に取り込みは見られません。よって、Basedow病ではありません。TSH低値、T3高値、FT4高値からは無痛性甲状腺炎か亜急性甲状腺炎が考えられますが、圧痛がないことと赤沈の亢進がないことから無痛性甲状腺炎の可能性が高いです。治療は動悸の対症療法としてβ受容体遮断薬を使用します。抗甲状腺薬は使用しません。

以上、勘違いしやすい画像でした。皆さんは大丈夫でしたか?

以下の記事も参考になります。

本気で合格したければ医師国家試験の過去問は10年分解こう【105A35, 100F52】

2013.04.02