コウメイ:本ブログの読者の方に『これだけ心電図』をレビューしていただきました。買おうか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
※プレゼント企画が元になっております。簡単に言えば献本させていただきレビューをお願いしました。正直に感想を教えていただくようお伝えしましたが、このような状況で本書を酷評する方はいないと思いますので、そこは差し引いてご覧ください。
※レビューふまえ、最後にタメになることを書きます。
1)初期研修医N先生からのレビュー
1)まずは率直な感想を教えてください。
系統立てて解説されており、大変わかりやすかった。今まで曖昧だった単語なども定義や意味をしっかり学ぶことができてよかった。
2)今までに心電図はどのように勉強しましたか?
国家試験前はクエスチョンバンクや病気がみえるの解説を読んで学んでいた。研修医になってからは実際の患者さんの心電図をみて参考書を調べたり、上級医に解説してもらうなどしている。
3)読むのにかかった時間を教えてください。
2日。
4)一番お勧めのページがあれば教えてください。
P.104〜107(QRS波の名前の付け方とバリエーション)。今まで言葉の定義が曖昧だったので、波の名前の付け方など基本的な単語の定義を一から解説してあったのがとてもよかった。
5)読む前と読んだ後で心電図の印象に変化があれば教えてください。
心電図を読むのは苦手意識があったが、今回意識すべきポイントがわかったことで以前より親しみやすくなったと思う。
6)本書以外に心電図の本は持っていますか?また、その本を最後まで通読できたかも教えてください。
【某心電図本1】
わからないことを調べるのには便利だが、通読はしていない。
【某心電図本2】
通読した。心電図を見るときの視点が詳しく解説してあり良かったが、疾患ごとの詳しい心電図変化の説明はなかったのが残念であった。
7)本書を読む適切な時期はいつだと思いますか?
医学部6年〜研修医1年。
8)その他、何でも構いませんので感想をお願いします。
まず、序盤で勉強の仕方からアドバイスが書かれていたのがとてもよかった。研修医になって試験等がない中で何をどのように勉強すればよいのか悩んでいたが、「これだけ心電図」は臨床に役立つようにポイントを絞って解説してくれていたので、短時間で効率よく心電図の理解を深めることが出来たように思う。
2)最後にコウメイから一言
コウメイ:他の方のレビューでもコメントしましたが、何か勉強するときは単語の定義をきちんと理解することが大切です。皆さん何気なく「洞調律」って使いますが、どのように判断していますか?「P波が規則正しく存在する」だけでは不十分です。他にQRS波、J点、ブロック、軸偏位なんかもきちんとした定義を理解することが重要です。
某心電図本1は辞書系参考書であり、通読するものではありません。心電図以外の科目もそうですが、辞書系参考書を使いこなすには講義系参考書で系統的に学んでおくことが大事です。
某心電図本2は講義系参考書であり通読可能です。この参考書は読みやすいのですが、疾患ごとの詳しい解説はないので、各疾患の心電図をきちんと理解しており、より短時間で心電図を読みたい人か、本当に本当に最低限のことしか学ぶつもりはない人向けです。各疾患の心電図を知らない人が読んでも診断できるようにはなりません。
勉強するときは、勉強の中身も大事ですが、勉強の仕方(どの参考書を使うか?読むべき順序は?どこまで勉強すべき?暗記すべき?)も同じ位重要です。効率の悪い勉強をしてしまうと時間だけが過ぎ、国試や臨床で役に立たないということが起こります。本書ではどのように勉強すれば効率がよいかを説明しています。特に「今まで何冊か心電図の本を見たけど、結局よく理解していない」という方に読んでいただきたいです。
お忙しい中、本当にありがとうございました。読者の皆様もぜひ『これだけ心電図』で勉強していただければ幸いです。
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