カルシウムの神経への作用:ナトリウムとの関係

最終確認日:2017/07/25 最終更新日:2017/07/25

コウメイ:前回は高カルシウム血症が引き起こす症状について説明しました。今回はカルシウムの神経への作用について詳しく説明していきます。

※前回の記事はこちらです。
高カルシウ血症の症状 | カルシウムの神経への作用

 

学生B:なぜ高カルシウム血症だと神経が興奮しないのかもったいぶらずに教えてくださいよ~。

 

コウメイ:別にもったいぶっているわけじゃ・・。徐々に説明した方が分かりやすいと思ったんだけどなぁ。

高カルシウム血症だとなぜ神経が興奮しないのか?

神経が興奮することを脱分極と言いますが、脱分極するときはある物質が細胞の中に入る必要があります。何だか分かりますか?

 

学生B:ナトリウムです。

 

コウメイ:正解です。では、ナトリウムがどうやって入ってくるか知っていますか?

 

学生B:頑張って入ってきます!!

 

コウメイ:違います。ナトリウムチャネルを通って入ってきます。聞いたことはありますよね。ナトリウムチャネルは周りにカルシウムが多いとナトリウムを通しにくいという性質があります。

高カルシウム血症では細胞内にあまりナトリウムが入らず、脱分極が起こりにくくなります。つまり、神経はあまり興奮しなくなるというわけです。

 

高カルシウム血症とQT時間短縮との関係

では、次に心電図について説明します。まず、QT時間って何か知っていますか?

QT時間は簡単に言えば心室が興奮している時間です。心室が興奮するには、まず細胞内へのナトリウムの流入が、その後細胞内へのカルシウムの流入が必要です。

周りにカルシウムが多いと細胞内へ一気に流入するため心室がいつもより早く興奮することができます。その結果、QT時間は短縮します。

 

学生B:なるほど。でもナトリウムの流入は遅れるのですよね?それならQT時間は延長も短縮もしないような気がするんですが。

 

コウメイ:いいところに気が付きましたね。ナトリウムの流入時間はカルシウムの流入時間に比べるともともと短いんです。だからカルシウムの流入時間の影響が大きくなり、全体としてQT時間は短縮します。今回は以上で終わりです。お疲れ様でした(^_^)