異常Q波は貫通性・・・というわけではない。

コウメイ:今回は心筋梗塞の異常Q波をとりあげます。

異常Q波とはこういうやつです。

異常Q波の心電図

 

Q波とは下向きの波形

そもそもQ波とはP波の直後の下向きの波形を言います。

これがどうなると異常なのでしょうか?

 

「異常」の定義は本によって色々あるのでが、

横、縦ともに小さい目盛り1個以上

というのが覚えやすいかと思います。

なので、上の心電図は明らかに異常Q波です。

 

ただし、aVRで異常があっても気にしないでください。

理由は気にしなくてよいです。

詳しくは下のチャートをご覧ください。

異常Q波の考え方

(心電図のみかた、考えかた 応用編より引用)

 

※医大生はここまで気にしなくてよいです。

研修医の先生は、暗記するのは中々大変なのでこれを

メモっておけばよいです。

 

 

異常Q波は貫通性・・・ではない

ところで、この異常Q波ですがどんな意味があるのでしょうか?

 

・異常Q波があるのは貫通性梗塞

・異常Q波がないのは非貫通性梗塞

 

と書いてある本がありますが、それは古い考えです。

昔はそのように考えられていました。

 

最近は貫通性かどうかは関係ないと言われています。

それよりは大きさに関係があるようです。

比較的新しい本やサイトではきちんと説明されています。

ハリソン内科学にも書いてありました。

異常Q波_ハリソン_

(ハリソン内科学より引用)

 

異常Q波は少し時間が経ったものであり消えない

では異常Q波で何を覚えればいいかというと、以下の2つです。

少し時間が経過

ST上昇は心筋梗塞後比較的早く出現すると言われていますが、

異常Q波は少し時間が経ってから出てきます。

本によって違いますが12〜24時間後に出現します。

 

時間がたっても消えない

そして、異常Q波は時間が経っても消えません。

一方、ST上昇は数日経つと消えます。

 

これらのことから以下のようなことが分かります。

・ST上昇あり、異常Q波なし⇒超急性期

・ST上昇あり、異常Q波あり⇒そこそこ新しい梗塞

・ST上昇なし、異常Q波あり⇒陳旧性の梗塞

 

 

異常Q波の出現する機序は・・・気にしない

異常Q波の意義を知ったところで、異常Q波の出現する機序が

気になっている人もいるかもしれませんが、これは気にしなくて

大丈夫です。

 

心電図初学者の方は異常Q波の出現する機序を知る前に、

もっともっと勉強すべきことがあります。

気にすべきことと、気にしないことをはっきりさせることが大切です。

 

今回は以上で終わりです。お疲れ様でした(^_^)