コウメイ:Kさんから声音振盪について質問をいただきました。

 

声音振盪の原理を知らない方、声音振盪が亢進・減弱する病気を

ただ丸暗記している方は必見です。

 

まずは質問を見てみましょう。

 

***********************質問***************************

声音振盪について質問です。

気胸と肺気腫、胸水は声音振盪が減弱するのは理解できます。

気体や水が溜まると音は吸収されるからと理解しています。

だとすると、肺炎でも声音振盪は減弱しそうなのですが、

亢進となっていました。なぜでしょうか?

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丸暗記はダメ

コウメイ:まず、肺炎や肺結核で声音振盪が亢進するのは間違いありません。

 

この理由を今から説明していきますが、いつも言っているように

丸暗記はダメです。

 

声音振盪が亢進

  • 肺炎
  • 肺結核
  • 強膜癒着

 

声音振盪が減弱

  • 気胸
  • 胸水
  • 無気肺
  • 肺気腫

 

このようにただ丸暗記している方はいませんか?

 

丸暗記はダメですので、これからの説明をよく読み

しっかり病態を理解しましょう。

 

 

声音振盪とは

そもそも声音振盪とは何でしょうか?

 

 

学生B:肺炎で亢進、胸水や気胸で減弱するものです!!

 

 

コウメイ:・・・。

それは全く本質ではありません。

 

声音振盪とは声のエネルギー(振動)が胸壁に伝わったものです。

 

もっと具体的に言えば

声帯⇒気管⇒気管支⇒肺胞⇒胸腔⇒胸壁

と伝わってきたエネルギー(振動)を手や聴診器で感じとったものです。

 

 

声音振盪の減弱する病気

声音振盪の本質が分かったところで、亢進、減弱について

説明していきます。減弱の方が理解しやすいので、まず

こちらからお話していきます。

 

先程、エネルギー(振動)の伝わる経路について説明しましたが、

大事なのは肺胞⇒胸腔⇒胸壁の部分です。

 

肺胞を風船に例えると分かりやすいので、風船を例に

エネルギー(振動)の伝わりを考えてみましょう。

 

風船

 

 

上のむすんであるあたりが気管支だと思ってください。

そのあたりを指でツンツンするとどうなると思いますか?

 

 

学生B:先生、そんなセクハラして・・

 

 

コウメイ:全体に少し振動が伝わりますね。

それが声音振盪です。

 

 

気胸、無気肺

その振動は空気中を伝わりますか?

 

 

学生B:ほとんど伝わりません。

 

 

コウメイ:そうですね。振動は空気を伝わりにくいんです。

ですので、気胸では声音振盪は減弱します。

 

無気肺では肺が小さくなる分、胸腔の空気が多くなりますので、

同様の理由で声音振盪は減弱します。

 

 

胸水

今度は風船を水の中(お風呂とかプール)に入れてみましょう。

振動は水を伝わりますか?

 

 

学生B:ほとんど伝わりません。ということは、胸水では

声音振盪は減弱するということですね。

 

 

コウメイ:その通りです。

 

 

肺気腫

なお、肺気腫はエネルギー(振動)が伝わる肺胞が少なくなる病気

ですので声音振盪は減弱します。

 

 

声音振盪の亢進する病気

コウメイ:先程は空気の風船でエネルギー(振動)がどのように

伝わるか考えましたが、今度は水風船で考えてみます。

水風船

 

また、ツンツンしてみましょう。今度はどうなりました?

 

 

学生B:全体がブルンブルンとかなり振えました。

空気の風船よりよく振えます。

 

 

肺炎、肺結核

コウメイ:これから分かるように、肺胞のに水があると

エネルギー(振動)が伝わりすいんです。

 

ですので、肺胞に水がたまる肺炎や肺結核では声音振盪が亢進します。

 

小さいころ遊んだ経験がこのようなところで役に立ちました。

人生何が役に立つか分からないので色々経験してみることが大切ですね。

 

最後はちょっと違う方向に行きましたが、これで説明は終わりです。

 

今回は以上で終わりです。お疲れ様でした(^_^)

声音振盪の原理 | 肺炎で亢進する理由

8 thoughts on “声音振盪の原理 | 肺炎で亢進する理由

  • 2016/05/11 at 14:46
    Permalink

    以前のコメントにありましたが、私も同じく疑問に思いましたのでコメント失礼します

    小さな無気肺では振盪亢進するのはなぜでしょうか?
    さらに肺炎では小さな無気肺が生じるようなのですが、それも振盪亢進の一因として考えてよろしいでしょうか?

    Reply
    • コウメイ
      2016/08/23 at 21:04
      Permalink

      がばちょ様、umetin様

      なかなか難しい質問ですね。
      今後、ブログで解説したいと思います。
      新しい記事をチェックしてみてください。

      コウメイ

      Reply
  • 2014/01/23 at 21:31
    Permalink

    コメントできるようにしていただいてありがとうございます。

    声音振盪、ただ適当に暗記するだけになりそうなところを理解する機会をいただいて有難く思っております。

    かなり基本的で、物理やり直せよ、って思われるかもしれないですが、

    肺胞内に水がたまっている場合、エネルギーの伝わりがいいのに、
    胸腔内に水がたまっている場合、エネルギーの伝わりが悪いのはどういう理由ですか?

    イメージでは、肺胞内に水が溜まっているほうが、伝わっている感じはするのですが、
    理由を具体的に説明できない自分がいまして、しっくりきておりません。

    稚拙な質問で申し訳ありませんが、お答えしていただけるとありがたいです。

    よろしくお願いします。

    Reply
    • コウメイ
      2014/01/30 at 16:18
      Permalink

      タイチさん

      私は物理をとっていないので、難しいことは分かりませんが、
      以下のように考えられます。

      水はエネルギーを伝えにくいです。これは肺胞の中でも外でも変わりません。

      ではどうして中と外とで差がでるのか?

      【肺胞内に水がたまっている場合】
      肺胞に伝わったエネルギーは肺胞内に伝わりにくので肺胞の外にいきます。
      その結果、声音振盪が亢進します。

      【肺胞外に水がたまっている場合】
      肺胞に伝わったエネルギーは肺胞外に伝わりにくいです。
      その血管、声音振盪が低下します。

      これで納得できたでしょうか?

                             コウメイ

      Reply
  • 2013/12/02 at 22:06
    Permalink

    ヽ〔゚Д゚〕丿スゴイ!
    ではもう少し突っ込ませてください!小さな無気肺では振盪亢進するのはなぜでしょうか?
    さらに肺炎では小さな無気肺が生じるようなのですが、それも振盪亢進の一因として考えてよろしいでしょうか?

    Reply
  • 2013/12/01 at 14:43
    Permalink

    こんにちは。
    いつも分かりやすい解説ありがとうございます。

    疑問に思ったのですが、肺水腫の場合は声音振盪はどうなるのでしょうか?
    肺水腫の場合も肺炎と同じように、肺胞の中に水がたまるから声音振盪は亢進する、という考え方でよろしいでしょうか?

    よろしくお願いします。

    Reply
    • コウメイ
      2013/12/01 at 16:50
      Permalink

      yasuさん

      コメントありがとうございます。

      肺水腫の場合は声音振盪は亢進します。
      yasuさんの考えた通りです。きちんと本質が理解できていますね。
      同様の理由で肺出血も声音振盪は亢進します。

                            コウメイ

      Reply
      • 2013/12/01 at 19:25
        Permalink

        解答ありがとうございました!

        またお願いします。

        Reply

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